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maruさんによる子猫の造形

倉敷・白壁通りのアートギャラリー、ビョルンで遭遇した、maruさんによる子猫の造形です。

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クッキー大のとても小さな陶土の作品で、

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手指だけでざっくりと作られた造形なのに、骨盤周囲の殿筋の発達が、

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前脚の肩甲帯周囲筋の隆起が、両者をつなぐ背筋のしなりが、見事に再現されています。細部に宿ったリアルに、しびれてしまいました。

精神への贅沢なごちそうになりました。

maruさん(男性)に造形方法を訊いてみたところ、ひとかたまりの土から手でひねり出すのだそうです。後から土を足して修正することができないので、多くが痩せ細った造形になってしまうのだそうです。

ですから本作品は、クリエーターの一瞬の集中によって、直観が具現化した、それまでの知識と経験とが一体化して決断がなされる時の帰納的な身体感覚を伴った、再現困難な一回性のアートです。

アートを所有する意義は、作品を手にして、触って、眺め回して味わい尽くすことで、その身体感覚の痕跡により接近できることです。その労に感謝を込めて、返礼を支払います。


追伸:陶土がひび割れないように、子猫が載った台の側面に刻み目が入れられています。

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