ヨシダコウブン展「神へのささやき」のその後〜迫田美加子さんによる新たなプロデュース〜
過日、2022年3月19日~4月10日、岡山市の高層商業ビル、クレド岡山1階のセレクトショップdouce(ドゥース)でヨシダコウブン展「神へのささやき」が開催され、盛況のうちに幕を閉じました。期間中、お店のセンター・スペースには、多数のユニークな一品ものの造形作品が並べられ、来場者によって次々と購入契約されて行きました。
通常、展示会が終了すると、いわゆる売れ残った作品は、作者によって会場から搬出され、展示会は完全にリセットされます。しかし、douceでは、そのままずっと店内で展示され続け、店主の迫田美加子さんによって、日々新たにプロデュースされます。
迫田さんによれば、売れ残った作品には魅力が無かったのではなくて、他の作品との関係の中で埋もれてしまい、十分に魅力が引き出されなかっただけなのだそうです。ですから、新たな関係性をプロデュースして、展示し直すことで、魅力を引き出すのだそうです。
画像は、展示会後に残ったコウブンさんの作品達です。
新たな展示空間は、台を使って上・中・下の3段に分けられ、前後も、手前・中間・後ろ、に3分割されています。さらに作品の向きに変化を付けてあります。このようにして展示空間が細分化されることで、一体一体の魅力が個別に引き出されて、残った作品達は長いスパンで、ゆっくり、ぽつぽつと購入されて行くようになります。
残り少なくなって行く作品達は、また新たな関係のなかで、潜在的な魅力を抽出され、運命の購入者との出会を待ちます。
追伸1
お店の名前、「douce」は、やさしい、やわらかい、甘い、を意味するフランス語だそうです。英語だったら、gentle、tender、sweet が合わさったようなニュアンスでしょうか。
店主の迫田美加子さんは、お店の名の通り、慈愛の人です。迫田さんの作品を愛する姿は、さながら、保護猫・保護犬の里親を見つけるのにひたすら奔走する、ボランティア・スタッフのようです。
追伸2
あれから、迫田さんは、コウブンさんの作品を、展示場所を移して、新たにアレンジし直されていました。以前にも増して、一体一体が輝いている感じです!
追伸3
また一体、巣立って行きました。
さすがに、ブースも寂しくなってきました。
最後の一体が巣立つまで、迫田さんの母心による作品へのケアは続きます。
追記
ヨシダコウブンさんの作品について、詳しくは、こちら。
迫田美加子さんについて、詳しくは、こちら。
追記2
最新の展示風景です。高層化して、エンタメ性が増しています。
追記3
ヤマイチアツコ・ワールドとのコラボレーションになりました(^_^)。