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横山直樹さんの備前の原土を用いた器と石原路子さんによる渾身のテディベアが成す安穏の境地

倉敷美観地区の備前焼セレクトショップ・一陽窯に立ち寄ると、備前焼作家・横山直樹さんの新作が出ていました。

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二体の器は、備前の原土を桃山期の方法に準じて、時間をかけて精錬した土を使ったものでした。器は安らかに存在していて、いまここにある自分(原土)を信頼している、おだやかな安定感があります。その肌は、以前出会った苦悩する器が、苦悩の衣を脱ぎ捨てたかのようで、底の方が焼け焦げて傷つきながらも、問題解決を断念して安堵できた、開放感が感じられます。

二体の器を、テディベア作家石原路子さん渾身のテディベアと並べてみると、三尊像のようになりました。

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中心のテディベアは、頬と肩が下がっていて、脱力しています。苦悩が解決しなくても、それをふわりと受け止めて持ちこたえて行く、寛容さの奥深いパワーが秘められている感じです。

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