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植山黄世さんのコーヒーカップ

倉敷市本町の、みうち雑貨店は、岡山と縁のあるクリエーターを応援しているお店です。3畳ほどの小さな売り場は、素敵な作品で溢れています。

店内に入って見渡していると、植山黄世(うえやま・きよ)さんのコーヒーカップが目に入りまして。

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そのカップの肌は、上側が、微小なドットが集まったノイジーな模様で、下側がエメラルド色に分かれています。

上側は黄昏の暮れゆく空に、下側は海の中に見えます。海の中の斑点は、海中を漂っているクラゲやプランクトンでしょうか。

模様の意味は文脈によって変わります。

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カップを伏せて眺めると、下側になったノイジーな部分は、砂浜に見えます。上側はエメラルド色の部分は、海面です。境目は波打ち際です。海面の斑点は魚群と見なせます。

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カップを伏せたまま、裏側に回り込んで眺めると、下側のノイジーな模様は、夜の海面に変化します。その上のエメラルド色の部分は、夜の星空です。

めまぐるしく入れ替わる世界を体験していると、つかのま、幽体離脱したような浮遊感を覚えました。さっそく購入して、湯通しをしました。

植山さんは、倉敷市出身で岡山市中区に工房をかまえている陶芸作家です。


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