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ドナルド・トランプ氏が、米国の大学を卒業した外国人に対し、自動的にグリーンカードを付与することを望んでいると述べた件について

アメリカ留学とグリーンカード取得の新提案

2024年6月、CNNはドナルド・トランプ前大統領(次期大統領)が、米国の大学を卒業した全ての外国人学生にグリーンカードを付与するという提案を行ったと報じました。この提案は、米国の労働市場に国際的な人材を留め、競争力を強化することを目的としています。

過去の卒業生への適用範囲の不明確さ

しかし、この提案が私が卒業した年、1999年のような過去の卒業生にも遡及して適用されるかどうかは明確にされていません。そのため、この政策は将来の卒業生を対象とし、過去の卒業生には適用されない可能性が高いと考えられます。

日本人学生にとってのメリットと課題

日本人学生にとって、米国の大学卒業時にグリーンカードを取得できる可能性は、卒業後の就職や高収入の機会を得る上で魅力的です。しかし、米国での学費や生活費は高額であり、多くの学生にとって大きな経済的負担となります。

日本の大学からの編入による費用削減

費用を抑える方法として、まず日本の大学で学び、取得した単位を米国の大学に移行する「編入留学」が考えられます。これにより、米国での在学期間を1~2年に短縮でき、全体の費用を削減することが可能です。

アメリカのCommunity College卒業者も対象となっていますが、卒業後の就職市場では4年生大学卒業者と比べると競争力が劣ります。Community Collegeに行くのであれば、日本で学士を取得し、いったん企業で働き資金を貯めて、大学院へ進学するほうが就職には有利と考えます。本当にこのトランプ氏の提案が有効となった場合、Community Collegeの留学生の学費は高騰すると予想します。

アメリカのコミュニティ・カレッジとは

ここでアメリカのコミュニティ・カレッジについて説明します。
アメリカのコミュニティ・カレッジ(Community College)は、公立の2年制高等教育機関で、日本の短期大学と専門学校を合わせたような存在です。

主な特徴:

  • 学費の安さ: 4年制大学と比較して授業料が低く、年間約5,000~10,000ドルと経済的負担が軽減されます。

  • 入学のしやすさ: 入学要件が比較的緩やかで、英語力に自信がない学生でも入学しやすい環境が整っています。

  • 多様なプログラム: 一般教養から職業訓練まで幅広いコースが提供されており、学生の多様なニーズに応えています。

  • 4年制大学への編入: 2年間の課程修了後、4年制大学の3年次に編入し、学士号取得を目指す「2+2」プログラムが一般的です。

コミュニティ・カレッジは、地域社会に根ざした教育機関として、多様な年齢層やバックグラウンドを持つ学生に高等教育の機会を提供しています。

学費の安さや編入制度を活用し、留学生にとっても魅力的な選択肢となっています。ただし、ほとんどのカレッジは地元住民を対象にしていて、留学生のプログラムが一般の大学と比べて整っていません。今後整備されることが期待されます。また英語力が低くても入学できても、授業についていける保証は一切ありません。やはり他の大学が要求する語学力をつけて留学することが望ましいです。

日本で取得した単位移行のための注意点

日本で取得した単位移行を成功させるためには、日本と米国の大学間で単位互換が認められることが必要です。そのため、各大学の単位移行ポリシーやカリキュラムの互換性を事前に確認し、必要に応じてシラバスの英訳や交渉を行うことが重要です。編入応募をした際、編入の合格通知には、移行できる単位(日本で取得した単位がどの科目に何単位移行する)と何学年から編入できるかが明記された書類が届きます。今ならオンラインで届くのでしょうね。

文化的適応と学習環境の変化

日本での大学生活を経てから米国に編入することで、異なる教育システムや文化への適応がスムーズになるという利点もあります。この段階的な移行は、海外での学習環境に慣れる上で有益です。高校を卒業をして、Community Colloegeへ行き、大きく教育制度が違うアメリカで大学生活するよりは、日本で大学生活を送りながら、日本の大学のサポートを得て、留学の知識を増やしてから編入するほうが、日本人には適していると考えます。

まとめ

米国の大学卒業時にグリーンカードを取得できる可能性は、日本人学生にとって魅力的ですが、高額な費用が課題となります。日本の大学で単位を取得し、米国の大学に編入することで、費用と在学期間を削減しつつ、米国での就労機会を得ることが可能です。計画的な準備と大学間の調整が、このプロセスを成功させる鍵となります。

さいごに

留学費用を削減する方法として、寮に住むと考える人が多いですが、残念ながらキャンパスの犯罪率はとても高いです。寮に住むならすぐに一緒に行動できる人を探して、常に1人でポツンといることを避けます。また、必ずどんな時も部屋の鍵をかけるようにしてください。ノックされても相手が誰かよく確認してから扉を開け、同じ寮の住人であっても知らない人を入れないようにします。

また、アメリカで就職して日本からオンラインで働けばさらにコスパ良いと考える人もいますが、グリーカードは永住することが条件ですので、全くアメリカに住まずに働くということはできないでしょう。


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