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ちゅーるくれなきゃ、あたし寝ないもん……(=^・・^=)

クララの日常

 あたしはアビさんちの姫のクララよ。
 わがままな女の子だと思いたいけど、もう6歳だから「クララもおばさんねぇ」とアビさんがいうのよ。失礼しちゃうわ。
 あたしは、いつだって可愛いのよ。

 家には、アビさんと妹が住んでいて、妹の介護のためにいろんな人がやってくるの。
 今日はね、妹さんのベッドにつけるサイドレールをレンタル事業所のおじさんが持ってきてくれたの。
 このおじさん、大丈夫かしら、と思うくらい忘れ物が多いのよ。
「失礼します」って、帰ったあとに「たびたびすみません」って、忘れ物を取りにやってくるの。
「大丈夫かな、あの人」とアビさん姉妹はお客なのに心配している。

 あたしはおじさんは不器用だけど一生懸命ないいひとだと思うから、おじさんのひざにスリスリしてあげたの。
 おじさんはにっこりして、あたしの頭をなでてくれた。
「クララね、優しいひとはわかるんですよ。猫の嫌いな人のところには出てこないから」って、妹さんがいったら、うれしそうに笑ったの。

 そして今日も、サイドレールの入っていたビニール袋を忘れて帰って「たびたびすみません」といって取りに来たの。
「おつかれさまでした」

今日も一日、終わって「寝るよ」とアビさんがいったので、「ちゅーる、くれなきゃ寝ないよ」って、ごねてるのよ。
「写真なんか撮らないでよ❣」

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