おねえちゃん、とつぜんいなくなってごめんね……=^_^=💛💙💕
ぼくは天国にいる八割れ猫のキララ
クララといっしょに暮していたんだけど、ある日突然黒しくなって、気がついたら、大好きなおばあちゃんのいる天国に来ちゃったみたいなんだ。
毎日おばあちゃんが、背中をスリスリ撫でてくれながら、おねえちゃんたちのことを心配してるよ。
「なぁ、キララ、おらよぉ、おねえちゃんによ、おら、100まで生きるからよ、仕事辞めてケイコの介護してやれ、って、そいちゃったんだよ」
おばあちゃんは、千葉県の田舎の生まれで、自分の事をおれっていうし、方言でしゃべるんだよ。
それって、困ったことなの。
「だってよ、おれが死んじゃったらよ、おねえちゃんの生活費がねえんだよ」
おばあちゃんが、おねえちゃんにお金をあげてたの?
「そだよ。おれはずっと働いていたから、厚生年金だったからな、100歳まで生きれば、おねえちゃんもケイコの介護をしながら暮らせると思っただよ」
おばあちゃん、いくつで死んじゃったの?
「85歳だよ、若かったッぺ」
ちょっとだけね。
「なんか、そいてなかったかぁ、ねえちゃん」
嘘つき、あたしの生活費はどうしてくれる生んだ、って、いってたかな。
「やっぱりな、ケイコは?」
ケイコちゃんはね『あたしにも息してるだけでいいから、生きてろ、って、いったのに嘘つき』って、いってたよ
「そうかぁ、だけんがよ。人のいのちなんて、神さまにしかわかんねえもんよ」
ほんとうだね、ぼくもなんで天国に来ちゃったのかわかんないや。
クララがぼくの頭の上で「お兄ちゃん起きて、起きてよ」ってずっと鳴いてたんだよ。
「いまいる、黒猫がクララかい!」
そうだよ、うちに来たときは小っちゃくて、つぶしちゃいそうで、近寄れなかったよ。
「それをあのふたりが育てたのかい」
うん、むかしのうちにも黒猫がいたんだよ、って、いってたよ。
「そうさ、おれが飼ってた猫のことを覚えていたんだね」
うん、クララもぼくも保護猫だけど、あったかいおうちに居られて幸せだったよ。
「あのふたりも、キララとクララがいて幸せだったと思うよ」
おばあちゃんは?
「おれも人生の最後にキララにあえて、幸せだったよ。キララを保護してくれた人に感謝しなくちゃ、ありがとうね」
ぼくもクララも保護してくれてありがとう。おねえちゃんちに連れてきてくれて、おばあちゃんにあわせてくれてありがとう。
来年はカレンダーにしてもらったから、クララにも会えるよ。
ぼくの事、いつまでも覚えていてね。