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アートと自然に触れながら散策する美術館:原美術館ARC

こんにちは

以前に伊香保温泉のお話をしましたが、今回は群馬県渋川市にある「原美術館ARC」を訪れたお話をしていこうと思います。

原美術館ARCに行ったのは日頃からお世話になっている建築家の方におススメされたのが理由の一つ。
前々から気になっていましたし、良い機会と思って伺いました。

エントランス
木造の柱が支えている

どのような美術館なのかをお話しながら、自分なりの見方をお話していきます。

ちょっとだけお付き合いいただけたら嬉しいです。

それではどうぞ


|原美術館ARCとは

原美術館ARCは以前、東京の品川に原美術館があり、その別館という立ち位置で運営されていました。
東京の原美術館は現在、残念ながら閉館となっています。

回廊から見える風景
遮るものがない

「原美術館ARC」について
公益財団法人アルカンシエール美術財団(理事長:原俊夫)は、1979年に当時の日本では希少な現代美術専門館として、東京都品川区に「原美術館」を、1988年には群馬県渋川市に別館「ハラ ミュージアム アーク」を開館、この2館を舞台に、現代美術を通じた国際交流の推進と現代美術の活性化を軸に、アーティストとともに多彩な活動を展開してきました。
1938年に邸宅として建てられた洋館を再生利用したユニークな企画で、多くの方々から支持されてきた原美術館は、2021年1月に東京での活動を終え、原美術館とハラ ミュージアム アークを統合、ハラ ミュージアム アークを改称し、2021年4月、群馬県渋川市にて「原美術館ARC」としてリニューアルオープンいたしました。
運営母体の財団名「アルカンシエール/Arc-en Ciel(虹)」を象徴する「ARC」には、「アートセンター」の意味も含まれます。多種多様な人々が集い、新たな価値を創造する場としての活動を、今後も「原美術館ARC」で続けてまいります。

原美術館ARCホームページより引用

群馬県渋川市の原美術館ARCは榛名山麓の高原に位置する美術館。
設計は建築家「磯崎 新(いそざき あらた)氏」が手掛けた建築で、アーティストの作品と共に建築そのものも見どころの一つになっています。

原美術館ARC
李 禹煥 「関係項」

広大な敷地の中、館内の展示から屋外の展示まで、内外に多くの作品が常設展示されています。
建築も含めて、原美術館ARCという場所は内外問わず歩くことが楽しくなる空間ではないかと思います。

|回遊しながら変化を楽しむ

1988年に別館としてスタートした原美術館ARCを設計した磯崎氏は建築家 丹下健三氏(都庁や代々木体育館など)に師事し、黒川紀章氏(国立新美術館など)とも近い世代の世界的な建築家です。
そのような方が手掛けた建築に触れられるのは個人的にとても勉強になります。

美術館の外壁は木材を重ねて張っていく「下見板張り」
これは日本でも見かける伝統的な工法の一つで雨風を防ぐ役割があります。

下見板張り
昔からある雨風を防ぐ工法
黒に塗装されているため近づかないとわからない。

一見モダンな建築に見えますが、実際に見て触れることで近代的な建築に伝統的な技術が落し込まれているという発見は面白いものです。

美術館全体は各展示室などがシンメトリー(左右対称)に配置された建築になっています。
シンメトリーの建築、と言ってもちょっとピンと来ないかもしれませんが、近いところで言えば、宮殿や寺社仏閣がそうです。
歩いている感じは厳島神社と言えば伝わりますかね。

奥の回廊に向かっていく
その先には山々が切り取られたような回廊になっている。

中心と左右に部屋(展示室)が配置されていてそれを繋ぐのが渡り廊下

屋根が掛かり一つの建築になっていますが、一つの展示室から次の展示室へ向かう道中にも作品があったり、歩く先には周囲の自然が見通せたりと移動をする中に様々な変化が落し込まれていて、作品を鑑賞する楽しさ建築空間を体験する楽しさが同居しています。

途中にはアート作品が建築の一部に

展示室に入ってみると天井から自然光が入り込み照明がいらず、柔らかく明るい空間になっていますし、さらに屋外には現代アートが点在していて、美術館とはまた違った公園的で楽しい散策空間を体験できます。

特別展示室「觀海庵(かんかいあん)」内部
この展示室は一部を除いて撮影可能
奈良美智氏の作品

屋内外共に著名なアーティスト(草間彌生氏、奈良美智氏、李 禹煥氏、アンディー・ウォーホル氏など)の作品に触れられますし、現在開催されている企画展もとても面白かったです。

▼現在開催中の企画展
青空は、太陽の反対側にある 原美術館/原六郎コレクション 第2期(秋冬季)会期:2023年9月9日(土)~ 2024年1月8日(月)

ドライブや伊香保温泉に行かれた際にぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

アンディ・ウォーホル「キャンベルズ トマトスープ」

ということで、
今回はこの辺りで失礼します。

ここまでご覧いただきありがとうございました。

ではまた。



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倉嶋 洋介
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