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身近であっても十人十色

こんにちは

自社で施工させていただいた改修工事のお話をしてこうと思っています。

これは、kuramocoデザイン、ということでもなく施工業者としてお受けした仕事です。

工事中

これまでnoteではkuramocoという自社で企画デザインした製品をお伝えしてく場所としてお話させていただいておりました。

ただ最近、kuramoco製品の企画・デザインがちょっと滞っているのが現状。
その理由の一つに現在、お客さんから直接倉島木工所に改修工事のご依頼もチラホラいただきまして、その設計業務に時間を使っているというのもあります。(普段の倉島木工所は建設会社からの受注仕事が中心。)

なかなかkuramocoのプロジェクトを進められない焦りを感じつつも、でも無理矢理に進めるのも違うなって。
そう、自分として納得した作品をやっぱり作っていきたい、っていう思いがあります。

ちょっとした家具の意匠に丸みを施す

それと今、携わっている仕事でお客さんと直接コミュニケーションを取りながら形作る作業がkuramocoのアイデアにとって良い勉強になるとも感じています。

で、ですね。

自社でお受けした改修工事を通じて感じたこと、気づいたことを今回はお話していこうと思います。

前置きが長くなりましたが、
お付き合いくださると嬉しいです。

それでは始めていきますね。


■お互いをまず知っていく

お話をしていく物件の概要をざっくりしていくと。

お客さんからのご要望は
子供達の部屋を作りたい、でした。
お子さんは3人いまして皆ある程度の年齢なので、お互いにプライバシーを保って過ごしていけるように部屋を間仕切って個室を作っていく工事です。

初期打合せ図
設計図よりスケッチにした方が相手も理解してくれます。

各部屋は新設の壁を作って個室化させ、壁や天井のクロス紙を貼り替えたり、改修と改装を合わせたような計画・工事でした。

大まかな工事の概要や予算等のお話はご両親(今回ご依頼くださったお客さん)と進めていきました。
ただ、今回の改修場所が子供たち(成人の人もいますが、ここではそう呼んでいきます。)のそれぞれの部屋を作る事。
ということで、個々にお話を聞かせてもらいました。

タタミ入りベッド収納
タタミ下の箱が均等に収納になっている
タタミ入りベッド②
同じ素材という共通点はありつつ、変化をつける

ここで注意したいのが、急にどんな部屋にしたい?って聞くのは実は、というか漠然とした聞き方かなと思います。
それぞれの好きなこと、趣味、生活のペース、面倒くさいって思うこと、逆に苦にしないこと、などなど。

そもそもお互いを知らない状態からスタートしているので、知る・知ってもらうは大事なプロセスだと思います。
雑談的な感じで、会話中に出たフレーズがキーワードになって部屋のレイアウトや家具の方向性が見えてきます。

これも、文脈を探す作業、だったりします。


■そこから先は

こうしたコミュニケーションを取ってみると
たとえ、家族であっても兄弟であっても同じはなくて「別」っていうことに気づきます。
家族なので近い感覚はあるけれど、細かな部分は違います
見てきた聞いてきた物事、趣味、年代、性別など各々の生活ペースや感覚は聞くほどに異なっていました

そこは面白い部分だなぁ、と思いますし、知らぬ間に同じカテゴリー(家族という先入観)で括ってしまってる自分の頭をほぐされるようです。

スケッチから実際の場所で部屋のサイズ感を知るので、こういう感じの部屋にしたい、が湧いてくるようです。

思い込みでカテゴライズせずに声を聞きながらパーソナライズしていくって言うと今っぽいですかね。
そのような作業を繰り返しながら彼らの部屋を形にしていきました。

とはいえ、ボク達の作業(改修工事)は良い意味で、ある程度まで、です。

造り付けの家具を製作したり部屋として過ごせる状態(工事として完了)になった先は自分たちなり部屋(空間)を作っていってほしいなと思いますし、ここでバトンタッチという感じです。
(こういう感じで部屋を使うと活きるよ、というアドバイスはお伝えしてます。)

ここで過ごせるよう
ベッド、衣服掛け、姿見鏡、飾り棚をセッティング。
部屋の大きさもそこまでないので壁沿いに配置

一つの工事計画を通じてお客さんと対話を続けていくと多くを学びます。
これらの経験をkuramoco製品に反映させていきたいと思います。

ということで、
今回はこの辺りで失礼します。

ここまでご覧いただきありがとうございました。

ではまた


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