最善の策が思いつかないときは、最悪の事態に備えること
タイトルに書いた「最善の策が思いつかないときは、最悪の事態に備えること」は主人公が時々亡き父の言葉を思い出すのですが、その1つです。
確かに最善の策が思いつかない時は最悪の事態に備えた方がよいかもしれないと思いました。ただし最善の策でないと判断できる客観性があったらの場合ですね。なかなかそういう判断ができない😉
写真の2冊は先週読み直した本で、ミステリーといっても女性鑑定士が主人公のアンティークミステリー(コージーミステリー)です。
ジェーン・K・クリーヴランド 高橋まり子訳 『出張鑑定にご用心』2014年 『落札された死』2015年 創元推理文庫
日本でいう骨董商でしょうか。女性鑑定人であり、出張鑑定をしてものを買い取り、倉庫でオークションを開くビジネスウーマンが殺人事件に巻き込まれる話です。
元々翻訳もののミステリーが好きで読んでいますが、ミステリープラス鑑定士という職業に興味を持ちました。不要になったもの、遺品がどのように売買されるのか知る手がかりになります。
私が提唱する老前整理®では、ものを捨てることが目的でなく、リサイクルできるものはリサイクルしてほしいと願っているからで、アメリカではどのような形でリサイクルされているのか参考になると思いました。😉
おもしろいのは、引っ越しをするので家一軒分、家具や食器、洋服のほとんどを売りたいという申し出があることです。🏠 このような買い取りで、いい品とガラクタが混ざっている場合、選択肢は2つで、1つはいい品だけ選んで買い取る。2つ目の選択肢は、いい品を基準にして値をつけ、ガラクタも一緒に買い取る。 依頼人の多くは2つ目の選択肢を希望する。どちらを選ぶかはディーラーによるが多くは1つめを選択する。
また建物や家具は○○様式とかデザインにより時代が違うので、鑑定士はそのことにも精通しています。鑑定して買い取りの値段を決めるにはどのようにするかなども参考になりました。
革の立派な装丁をした本は内容に関係なくインテリアデコレーターが買っていく。書斎など部屋の装飾品として立派に見えるからです。
なるほどと思った骨董品を買うことについて
大学を卒業した直後は、純粋な理想で頭の中がいっぱいで、骨とう品を買うのは、物自体のすばらしさや存在感に心惹かれるからだと思い込んでいた。しかし、そうした理由で買うのはむしろ少数派だと知り、驚くと同時に残念に思った。買い手の多くはそれぞれの価値の認識に基づいて、購入を決める。そして、たいていは投資収益力と名誉で判断する。やはりここでも知識が大事だ。最後にものを言うのは知識なのだから。
最後にもう1つ主人公の亡き父の言葉
仕事は絶対にミスしないよう、充分、気をつけなければならない。特に、大事な仕事でミスを連発してはならない。大きな間違いを避けるために手っ取り早い方法は、ありとあらゆる点を考えることだ。事実をすべて把握して、しっかり検討すること。一番陥りやすい誤りは、”選択的知覚”、大量の情報から自分に関心のあるものだけを選んで、認識してしまうことだ。
しかし誤りを避けることはできない。いつでも起こりえる。だからこそ慢心してはならない。自信過剰も禁物。そのあたりに気を付けると、だいぶ誤りを避けられるようになるはずだ。
ここで「選択的知覚」という言葉を知りましたが、私はまさに情報の中で自分に関心のあるものだけを選んでいます。自覚はあるけれど、それを修正するのはなかなか難しい。取りあえず、偏りがあるという認識を持つことにしています。😓