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私の50歳からの定年後の準備(その1:ライフプラン)

私は、2017年、定年後にマーケティングコンサルタントとして起業しました。人生100年時代と言われ、サラリーマンにとっては定年をどう迎え、定年後をどうしていくかを意識せざるを得なくなっています。

定年後をテーマにしたセミナーや本も多数みられるようになりました。私の経験が、定年後を意識している方々に何らかの役に立つのではないかと思い、これまでもブログに書いてきましたが、改めて、note にまとめてみようと思います。

きっかけは50歳対象のライフデザインセミナー

私が定年後を意識したのは、50歳の時です。会社で50歳を対象に「ライフデザインセミナー」が開催されたのです。退職金がどのくらいになるのか、定年後のライフプランをどうしたら良いのか、人事部が外部講師を呼んで研修をしてくれました。

このセミナーは、以前は55歳を対象にしていましたが、定年後のセカンドライフの準備が充分できるように50歳で開催されるようになったのです。

セミナーでは自分自身の棚卸しをしました。定年後に何がしたいのか、何ができるのか、自分の強みは何か、課題は何かなどを書き出すワークです。また、退職金や年金を計算し、セカンドライフの経済的なライフプランを作成しました。

さらに、セミナー後に、カウンセラーとの面談がありました。私はこの時はまだ起業などは考えていませんでした。カウンセラーは、「あなたが定年になる頃には制度も変わって定年後も働けるようになっているから心配ないですよ」と言いました。ただ「起業したり、再就職をするのならば、会社以外の人とのネットワークを大切にするように」とも言われたのです。

55歳の決意と迷い

せっかく会社が早くにライフプランセミナーを実施してくれたのに、私は会社のホームページの統合プロジェクトで多忙を極め、定年後を考える余裕もなく、何の準備もしないまま時は過ぎていきました。

ただカウンセラーのアドバイスに従って会社以外の人とのネットワークを大切にし、交流の機会があれば参加していました。55歳の時に参加した異業種交流会で、大手企業のマーケティングの責任者だった先輩にお会いしました。先輩は定年後にマーケティングのコンサルティング会社を起業していたのです。

さっそく起業についていろいろお話を聞き、かなり刺激を受けました。

日記には「決意」と題して、
「やはり独立起業しよう。そのためには事前準備が大切だ」
「発信する事が重要だ。発信のために勉強しよう」
「ネットワーキング、人脈を充実させよう」
と決意表明していました。

子会社出向か早期退職か?

翌年の4月、所属していた国内販売部門が子会社として独立することになりました。会社は①出向するか、②留まるか、③早期退職するかの3つの選択肢を用意しました。

出向すれば、新会社は役職定年もなく、始まったばかりのデジタルマーケティングプロジェクトも完徹できます。

留まると、どんな部署に割り振られるかはわかりません。やりたいデジタルマーケティングプロジェクトには参加できないでしょう。

早期退職の場合は、退職金が割り増しになります。割り増しの退職金の試算が各自に提示されました。魅力的な金額なので「独立したい」と言っていた私は今がチャンスかもしれないと心が揺れました。

しかしそもそも独立したいと言いながら、何の準備もできていませんでした。結局、出向を選び、やりたかったデジタルマーケティングプロジェクトを推進しながら、定年後の準備をすることにしました。

ファイナンシャルプランナーにライフプランを作ってもらう

定年後の独立で、何よりも気になるのはやはりお金です。

ライフプランセミナーでは、大枠のライフプランを作りました。ネットにもライフプランのシミュレーターが数多くあります。また、保険会社や、銀行でも無料相談会などでライフプランを作ってくれます。

●ライフプラン診断
https://www.jafp.or.jp/know/lifeplan/simulation/

しかし、自分で作ったり、シミュレーターで作ったものがはたして妥当なのかどうか確信が持てません。

保険会社や銀行の無料相談会では、最後は保険や投資の勧誘になるので、結局は自分の資産などをはっきりは言いづらく、提示されるライフプランは不完全です。

そこでファイナンシャルプランナーに有料で相談することにしました。有料相談なら専門家としての客観的なアドバイスが得られるだろうと考えたのです。

ファイナンシャルプランナーはネットで検索して探しました。給与明細や通帳、保険証券などを用意して事務所を訪問しました。

収入は給与、退職金、金融資産、年金の予定額などを出していきます。

支出ではまず保険の見直しです。「保険は今のままで良い。古い保険は貯金の代わりになる。退職したら負担を減らすために減額したり、払い済みにすると良い」というアドバイスをもらいました。

支出は、食費、通信費などの生活費、教育費、住宅関係費用などカテゴリー別に出していきます。家計簿をきちんとつけていれば、出すことは容易です。私は家計簿をつけていませんでしたが、iPhoneの家計簿アプリMoneytreeを使っているので、それから計算しました。

家計簿アプリMoneytreeは銀行、クレジットカード、電子マネー、などをリンクさせて、1つのアプリで一元管理できる便利なアプリです。自動的に支出をカテゴリ別に振り分けてくれるので、手間なく家計簿がつけられます。

●家計簿アプリMoneytree
https://getmoneytree.com/jp/app/about

さらに予定している臨時支出を見積もります。例えば住宅の修理費用、車の買換えや子どもの結婚資金、旅行の予定などです。生命保険の解約は臨時収入になります。

出てきた数字をファイナンシャルプランナーさんがパソコンのツールに入れて、ライフプランを作ってくれました。

再就職しなくても、車を7年ごとに買い換えても、旅行に出かけても、生活費をコントロールすれば95歳までなんとかなりそうであることがわかりました。

相談料は当時16,200円でしたが、アドバイスをもらいながら納得できるライフプランを作ってもらい、安心しました。そしてこのライフプランは家人に起業に同意してもらうためにも役に立ちました。

ファイナンシャルプランナーに作ってもらったライフプラン

つづく

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