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「多いなサブ」

最近、最近、おじいさんは1つのサブスクに加入しました。
毎月旬の野菜が宅配されるサービスでおじいさんは大変喜んでいました。
今月はカブが届きました。

ある日、おばあさんがおじいさんに新しいサブスクの加入を持ちかけました。毎月一定料金を払えば、沢山の番組が見放題という素晴らしいものでした。ただ、同様の種類のサービスが多くて、どれを選べばいいかおばあさんは分かりませんでした。

「うーん、どれにしよう。これにしよう。」

おじいさんはおばあさんが気に入りそうなサービスを選び、おばあさんは大変喜びました。今度は孫娘がやって来て、おじいさんに相談しました。沢山のゲームを遊びたいとのことなので、何かゲーム関連のサブスクを提案しようと思いました。

「うーん、どれにしよう。これにしよう。」

おじいさんは孫娘が喜びそうなサブスクに加入し、孫娘は大変喜びました。
その後は、飼っている犬のおもちゃ、猫のトイレ用品のサブスクにも加入しました。ネズミを始めとした、害虫/害獣駆除のサブスクにも加入しました。

数年後、環境や状況も変化したので、おじいさんとおばあさんは幾つかのサブスクを解約しようとしました。しかし、どれも加入時の手軽さと比較して退会方法が各段に複雑で中々抜けられません。

「うーん、どうしよう。こうしよう。」

様々な試行錯誤を経て何とかサブスクから抜けられておじいさんとおばあさんは一安心しました。今は遠方に住む孫娘も電話越しにサポートしてくれました。

この経験を活かして、おじいさんは周りで同じ様に困っているご近所や友人達のサブスク退会を手助けして周りに感謝されています。

時々一緒にお茶をするだけで、いつでも相談し放題です。

END

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