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[テオリアの前に(5)]【名詞】というかたちに慣れよう。aを使うときとtheを使うとき(超基本)

「本」を英語ではなんと言いますか?と聞かれてbookと答えますよね。正解です。それから「机」は英語でなんと言いますか?deskですよね。そしたら、「机の上の本」は英語で言うと?
 book on desk
と言うことができません。

まずは、「本」からいきましょう。「本」を英語でbookと言うのに、机の上の「本」はbookではダメなのです。この発想法が日本語にはないので、とっても難しいと感じてしまいます。とりあえず、本はa bookやsome booksとするのですが、どうしてでしょうか?

英語の名詞のなかでも、「もの」を表す名詞は大抵数えることができます。数えることができる名詞を使うときは、「1つ」なのか、「2つ以上」なのかを区別します。
「机の上に本があります」という日本語をベースに絵を描いてもらうと、ほとんどの人は1冊の本の絵を描きます。そう、日本語では「1冊の本」と言わなくても「本」と言えば1冊の本がイメージできてしまうのです。言わなくてもいいので、英語にする時に「1冊の」を表す語を付け忘れてしまいます。それがa bookなのです。

もう少し考えてみましょう。
30人の男女混成のクラスがあります。そのとき「このクラスの男子は教室の外に出てください」と言う時の「男子」は1人でしょうか、それとも2人以上でしょうか?そうです、大抵は2人以上が想定されますね。「男の子たち」と言わなくても「このクラスの男子」といえば「複数の男子」が考えられます。そう、言わなくても文脈から「複数」ということがわかります。そうするとここでの「男子」は英語にするときはboysと言うわけですね。

ということで、日本語では文脈から単数や複数がわかる場合があります。英語でももちろん文脈からわかるかも知れませんが、名詞にはルールがあって「数えられる名詞は単数形か複数形かを区別する」ということなのです。単数形の場合は、冠詞のaを付けて〈a + 名詞〉となります。名詞が母音から始まると〈an+名詞〉とします。例えば、a bookとan appleですね。

一方、複数形の場合は〈「数を表すことば」+名詞の複数形〉とします。例えば、two booksやsome applesです。複数形とは名詞の後ろに(e)sを付けてあげます。たまにchild(子ども)がchildren(子どもたち)と不規則に変化する名詞もありますので、それは出てきたところで覚えていきます。

さて、ここでa bookになる理由はわかったと思います。次のon the deskのtheですね。これは「定冠詞」と言います。これは「それがどの机か、私もあなたもわかっている」ということを表します。「机の上に本があるでしょ」と言う場合、どの机かわかりますよね。授業が終わり、学校を出たところで、あなたの友達が「教室に自分のスマホを置き忘れた。ちょっと待ってて取ってくるから」と言ったときの「教室」はどこだかわかりますよね?「あ、ドアに鍵をかけるのを忘れた」と言ったときの「ドア」はどこのドアだかわかりますよね。「授業が終わったら、駅で待っているよ」と言ったときの「駅」はわかりますよね。こうした「駅」と言えばどの駅だか「相手もわかってくれるはず」というときに使うのがthe stationなのです。
あなたが「机の上に本があったと思うから、それを持ってきて」と言う相手は、机の場所がどこにあるのか知っている人ですよね。言われた相手は「どこにある机」かわかります。相手は、そこに行くと、多分、本が置かれている。それを取ってくればいい、と理解してくれます。それがthe deskなのです。


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