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くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第318回 「ASDには政治がわからん!?ASDをプロデュースってどういうことが必要なの!?」ってお話

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[く] こんばんは。くらげです。

[寺] こんばんは。寺島です。

[く] さて、今月も残りあと2日ですので急いでいきましょう!といいつつ、東京は気温が急落して気分が微妙に落ちてメランコリックです…。

[寺] いきなりですね!?しかし、くらげさんほど「メランコリック」って言葉が似合わない人もそういないですよね。

[く] ひどい言われようですね(笑)いや、確かにそうなんですけど、私にだって憂鬱という言葉はあるんですよ。

[寺] メランコリックは直訳するとうつ病ですからむしろ親和性が高い言葉なはずですが…。なんだろう?語感ですよね。なんかリリカルな感じがしませんか?コリックって。
 
[く] リリカルが良くわかりません(笑)うつは最近は快癒したと言って良い状態だと思うんですが、やはり「落ち癖」というんですか、調子が悪くなるとあの嫌な感じがやってきますね。
 
[寺] 発達障害のある人で、うつ病などの精神疾患を併発している人多いですよね。寒くなると「冬季うつ」もありますし、これから心配な季節になってきますよね。
 
[く] ボクの診断はADHDと躁鬱病なんですが、出てくる症状はどちら由来かの区別はとてもつきにくいです。精神薬自体はADHD の薬の方が多くて、気分を安定させる薬も少々あるという感じでしょうか。前は躁鬱病の薬がだいぶ多かったのでそういう意味では安定してきたとは思うんですが。

[寺] 一年ぐらい前のnoteを見ると、仕事をしようとすると吐き気がして、脂汗が止まらなくなるけど、これって普通だよね!?とか言ってましたよ。そう思うと、ここ一年急激に快方に向かってるのでは。

[く] うつ自体はかなり良くなったと思います。数日間にわたって寝込んでいるとか、一日中不安がひどくて仕事ができないということはなくなりました。

[寺] それは良かったですね。やはり仕事在宅メインにしたのが効いてるんですかね。

[く] そうですね。ADHD としての自分の特性とオフィスワークが死ぬほど相性が悪かったというか…。8時間決まった時間に座って仕事をしているということ自体が苦痛なんですよね。自分のペースでなら1日12時間働いてもそんなに辛くはないんですが、バイオリズムを普通の人に合わせるということができませんでした。

[寺] そこは大きいですよね。バイオリズムが普通の人と外れている人が「普通に働こう」とすると体調を崩しやすいのはあると思います。私も体内時計が25時間単位なので一般的な意味でのその仕事というのができないですし、やる気もないです(笑)

[く] 寺島さんはもう睡眠時間帯から何までずれて行きますからねぇ…。ある程度はタイミングを掴んでこの対談の時間を作らないといけないわけなんですが、時間が合わないときはとことん合わないので…。

[寺] いやぁ、これでも以前は一般社会に適応するために頑張ってたんですよ!?子どもが朝登校していた時は、朝ごはんとお弁当作ってましたしね!でも今年子どものお弁当がなくなったタイミングでバイトも辞めて、自分のペースで寝起きするようになったら、どれだけ今まで無理をしていたかわかりましたよ。

[く] 自分の仕事時間を自分でコントロールできないということに大きなストレスを感じている人は、会社などの想定以上に多いのかもしれませんね。あと鬱状態が良くなってきたのって、色々あって稼ぎが安定してきたからというのもあるんじゃないんでしょうか…。

[寺] それはありそうですね〜。羨ましい(笑)

[く] 経済的な余裕は精神的な安定に繋がりますね…。いや、年齢で言うと全然下なんですけど…。

[寺] そこで平均を出しちゃいますか(笑)

[く] どこまで行っても、人と比べていいか悪いかでしか物事が判断できませんからねぇ…。

[寺] 自分の属する社会での順列が大事というのはまあ普通の心理だと思いますが、囚われすぎて日々の端々まで悪態が詰め込まれるのはADHDに由来するなにかかもしれませんねえ…。

[く] でもこれでもだいぶマシになってきたんです。以前は、障害があって普通にやってても普通になれないから、何かで飛び抜けて相殺しなきゃという気持ちが強かったんですが、「自分には飛び抜けるものがない」と気がついて、普通にやっていけたらそれでいいな、というレベルに落ち着いたんですよ。

[寺] え、どうした!? 薬が効いてくるタイミングだった??

[く] 視野が広がったと言ってください(笑)まぁ、それで人付き合いとかもだいぶ楽になったところはあります。無駄に張り合わなくて良くなったのです。

[寺] すいません(笑)でもやっぱり薬のおかげもあると思いますよ?気分が安定したので、今年に入ってからの人付き合いが上手くいって、それが収入の安定にもつながってるといういい循環に入れたんじゃないですかね。

[く] わかりますか?

[寺] ドルドルドル…っていうアイドリング音がしなくなってたもんね!
 
[く] そんなに違いますか(笑)

[寺] あおさんにも聞いてごらん?ASDには聴こえるのよ!!(笑)いやほんと、過剰に人と比べないって大事やなあって思いましたね。

[く] いま、あおにどのくらいボクが落ち着いたか聞いたら「二郎系と博多とんこつくらいには」だそうです…。どういうたとえ?

[寺] 相当あっさりしましたね…!(笑)
 
[く] でも豚骨は豚骨なんですけどね。どんだけ脂ギッシュなんでしょうね。
 
[寺] いやいや、博多とんこつは、お酒を飲んだ後のシメのラーメンですから、お茶漬けみたいなアッサリ感でいただけるんですよ。そもそも…(この後博多ラーメンのうんちくが10分続く)
 
[く] …話を戻しましょう(笑)それで、自分がでしゃばる必要ないなと思うと、周りにすごい人がいるなということが見えてきまして。そういう人をプロデュースというか、活動を説明して世に出していくお手伝いができないかなと、そういうことを考えるようになったんですが。
 
[寺] はいはい。以前noteでNFTの話に関連して、最近障害者アートの分野で活動している人から相談を受けることがあるって言ってましたよね。
 
[く] そうなんです。アートの分野のことはあまり明るくないので、寺島さんにも話を聞きながらNFTショップを作ったりしてるんですが成功できるかというとボクの見通しが立ちにくい特性もあってなかなか道筋が見えて来ないんですよね。
 
[寺] 1枚売れる人は100枚売れますから、まずは形通りのことをしているだけで大丈夫ですよ。最初のプロデュース相手に既に売れるものを持っている人が当たったのは大ラッキーでしたね!
 
[く] ラッキーだったんですか(笑)
 
[寺] 普通は商品を作るところからですからねえ…。作品作りは誰でもできますが、それを売り物にできるようにするのは大変なんです。ぜひくらげさんの方も経験を積んで、どんどん障害者クリエイターが世に出る手助けをしてあげてください。私のためにも!私のためにも!!
 
[く] なんで寺島さんのためなんですか(笑)
 
[寺] いや私がデビューした頃とは、世に出ていくルートが随分変わってますからね。既にWikipedia載ってない漫画家はいなかったことにされる風潮が出てますし、私もうかうかしていられないんですよ。ちゃんと手伝いますから、私も現場で勉強させてください。
 
[く] ベテラン漫画家とは思えない必死さ!(笑)しかし、以前話した「ギフテッド教育」のこともあって、「異才」は以前に比べると受け入れられやすくはなってきてますよね。

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妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。