くらげ×寺島ヒロ 発達障害あるある対談 第341回 「『感覚過敏』は他の人にわかってもらえない問題?どうすれば困り事が伝わるんだろう?」ってお話
登場人物
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本文
[く] こんばんは。くらげです。
[寺] こんばんは。寺島です。
[く] いつのまにか随分暖かくなってきましたね。まぁ、その分、花粉がどんどん酷くなっている気がしますが
[寺] 昨日の夜は春雷が聞こえていましたし、すっかり日差しも春めいてきましたよね。私も昨日お天気がいいからと布団を外に干してたら、夜はくしゃみが出て大変でした(笑)
[く] 本日(3月13日)からマスク装着の判断を個人個人に任せることになっていますが、花粉症の観点からは当面手放せないですね。あと、この先新型コロナウイルスの流行かどうなるかわからないので、ちょっと外出は控えておきたいなと思います。
[寺] 家にずっといるのが苦手なくらげさんにとっては大変かもしれませんが、しばらくは大人しくしていた方がいいかもしれませんね。
[く] ただ、3月から4月にかけてちょっといろいろ用事を作っちゃいましたので、気をつけて移動したいと思います。
[寺] 予定を作っちゃったんですか!(笑)いつもなんだかんだで出ていきますねえ...。ホント体調には気を付けてくださいよ。
[く] そういえば、先日も感覚過敏研究所のポップアップストアに行ってきたんですよ。
[寺] ああ、有楽町の。行かれたんですね。せっかくなので、レポートしてくださいよ。
[く] はい、最初から説明しますね。加藤路瑛さんという高校生の社長が運営する感覚過敏に関するポップアップショップが3月8日〜12日に有楽町マルイで開催されていたので、9日に妻のあおと一緒に行ってきました。
[寺] ほうほう。どんなお店だったんですか?デパートの中の特設会場だったんですよね?
[く] スペースはそれほど広いわけではないですが、感覚過敏研究所で作成した感覚過敏の人にも優しい服やグッズを販売していたり、センサリールームを体験できたりと日本では数少ない感覚過敏対策を経験できるリアルでの場だったかなぁ、と思いました。服に関しては試着もできるので興味がある方が実際に触れるようになってたのも良かったと思います。
[寺] くらげさん、前にnoteで感覚過敏研究所の服が欲しいと言っていましたが、お気に入りの一着は見つかりましたか?
[く] いや今回は残念ながら着られる服がなくて...。小さい会社で作っているものなのでサイズ展開が豊富というわけではないですからね。巨体はこういうときに辛いです(笑)まぁ、ボクは感覚過敏がそれほど強いわけではないので興味がある程度ですが、あおは夏向けのものと冬向けのパーカーを買い足して満足そうでした。
[寺] あおさんは、もうすっかりファンですね!今はまだ限られたアイテム数ですが、いずれは身体に触れるものすべて感覚過敏研究所で...となるかもしれませんね。
[く] まあ、そうなると良いでしょうね(笑) 今はかなり選ぶのに時間がかかったりタグを切ったりと工夫はしないといけないので、服についてはやはり苦労はありますね。まぁ、今回一気に2着購入したのは応援の意を込めてでしたが。
[寺] そういう応援が一番うれしいと思いますよ。他にポップアップショップで興味を持ったポイントはありましたか?
[く] 感覚過敏のある方が休憩できる「センサリールーム」が体験できるのも良かったんじゃないでしょうか。やわらかい光の空間にYogiboのクッションが並んでいたりして、かなりくつろげるスペースでした。
[寺] 「センサリールーム」というのは聞きなれない言葉だという人も多いかと思いますが、「スヌーズレン」とほぼ同じようなものと捉えて良いんですよね?
[く] そうですね、「スヌーズレン」を開発した会社が商標登録したので、一般名称としてイギリスを中心に広まっていた「センサリールーム」を使う例が増えているようです。「センサリールーム」では、光・音・匂い・振動・触覚の素材等、感覚を優しく刺激するものを使って、心地よい空間で余暇活動が出来るようになっています。イベント会場や街中に設置されている場合は、視覚・聴覚など感覚過敏の症状がある人やその家族が、疲れたときなどにくつろいで過ごしてもらうためのシェルターとして活用されていることが多いようです。
[寺] 昨年の秋だったと思うんですけど、日産スタジアムで開催された「天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権」の会場に「センサリールーム」が設置されて話題になりましたよね。
[く] あおは都内に出ると人混みとかでどうしても疲れやすくなるので、大きな百貨店やビルにこういうスペースがあるとすごく助かります。
[寺] 感覚過敏のある発達障害の人や疲れやすい人向けに「カームダウン(calmは「冷静」を意味する言葉、気持ちを落ち着かせること、気を静めることを示す。)」ができる部屋などを置いているところは少しずつですが増えているようですね。この勢いで「センサリールーム」の認知も進んでいくと良いのですが。
[く] 今回のポップアップストアではパナソニックと乃村工藝社とのコラボ企画だそうです。このような企業が参入してきたということは、だいぶ現実的にコトが進んでいくんじゃないかなー、と。
[寺] パナソニックといえば、あの「ナショ文字」で有名なナショナル=松下電器産業の流れをくむ大企業ですもんね。
[く] 「ナショ文字」でナショナルを憶えてるのは寺島さんぐらいですよ(笑) 障害者の分野に企業が参入してくるのは増えていますが、帰ってから調べたら元はパナソニックの社内ビジネスコンテストからの企画らしいです。いろいろ試行錯誤しているようですね。メーカーとしても照明に関して新しい使い方を研究する新しい機会になっているみたいです。
[寺] ああ、照明とかは本当にどこにでもあるものですから、視覚過敏に優しい商品が出てくるのであれば大歓迎です。
[く] 寺島家では寺島さん、息子さん、娘さんと、みんな何らかの感覚過敏があるんでしたね。感覚過敏はつい最近になって「自分もけっこうあるなぁ」と思う機会が増えてきてやっと「生活にかなり影響が出てくる」と実感してきたところです。かなりの割合で「生きにくさ」に繋がりますよね。
[寺] いや、それはもう...!匂いや眩しさから受けるストレスもですが、いつもいつも自分を苛立たせるものを避けようとしていると周囲に変に思われてしまうというのもありますね。世の中には敏感な方がいい、繊細な方がいいという風潮があるみたいで、環境についてうるさいと「わたしセンスあるんですアピールしてますよね?」と顰蹙を買ってしまうことも...。
[く] なんですか、そのアピールは?(笑)
[寺] なんなんでしょうね?(笑) 前回のnoteでも「匂い」の話を取り上げましたが、匂いによってストレスを感じるという話も、実感できる人と実感できない人で本当に真っ二つに分かれるみたいです。「匂いが気になるんじゃなくて、そいつが嫌いだからそう言ってるんだろう」みたいな事をいう人もいて...わからない人にとっては「言いがかり」としか思えないのかもしれませんね。
妻のあおががてんかん再発とか体調の悪化とかで仕事をやめることになりました。障害者の自分で妻一人養うことはかなり厳しいのでコンテンツがオモシロかったらサポートしていただけると全裸で土下座マシンになります。