Mr.Childrenマイベスト10
フォローしている長瀬ほのかさんが、ミスチルの最新ツアー「miss you」についてのライブレポートをアップしていた。
相変わらずのクオリティだ。「お口に合いましたよ」と言っておく。ただ、世代的には私がほぼドンピシャなので、10歳下の長瀬さんがここまでファンだとは少し意外だった。しかもかなりマニアックな曲名も挙げており、勝手に親近感を持ってしまった。申し訳ない。
今回はミスチルについて書く。とは言っても、ライブレポートやアルバムレビューではない。思い出の1曲を語るわけでもない。
noteを始めてから、どうしてもやりたいことがあった。
音楽番組「関ジャム」の年末特番で、プロのアーティスト3名がその年の年間マイベスト10を発表するという企画がある。そこに作詞家として参加しているいしわたり淳治さんの選曲に、毎年痺れている。食卓にふぐ刺しなどないが、一人で痺れている。
カッコ良い 、私もやってみたい。そんな想いがずっとあった。しかし最新のJPOPはもう分からない。唯一できるとしたら・・・。
というわけで、ミスチル全楽曲の中から私が独断と偏見で選ぶ歴代マイベスト10を発表しようと思う。いしわたりさんのようなプロフェッショナルなコメントはできないが、ミスチルへの愛は本物だと自負している。
こんなにも早くこの日が来るとは想定外だった。長瀬さんが私の中のミスチルスイッチを押したせいだ。しかし、押されたからには覚悟を決めなければならない。 たとえ出来栄えが、15点だとしても。
では、第10位からどうぞ。
10位:言わせてみてえもんだ
「自分にしかできないことを身につけようとしているけど」。このフレーズを何度口ずさんだことか。こんなありきたりな言葉が、なぜここまで心を揺さぶるのか。いつか解明してみてえもんだ。
9位:天頂バス
いびつなコード進行と転調の繰り返しの上に、こんなにもPOPなメロディが共存している凄さ。私も少々音楽をかじっているが、どうすればこんな曲を作れるのか、会えたら絶対聞く。ラストに向かって天に昇っていくようなアレンジも見事。
8位:CENTER OF UNIVERS
イントロの1小節目からエンディングまで途切れることのない緊張感。桜井さんが持つ「物事は捉え方次第でいくらでも前向きになれる」という哲学がストレートに表れた曲。「Worlds end」と迷ったが、作り込みの上手さでこちらに軍配。
7位:CANDY
何てことない単語をキーワードとして、登場人物の心の動きを展開させていく桜井マジックの真骨頂。「ファスナー」と迷ったが、主人公の葛藤の深さではこちらが上。
6位:彩り
「Documentary film」に繋がる日常讃歌。仕事への迷いを感じていた時に、スポイト一滴の絵の具を与えてくれた曲。歳を重ねるにつれ、自分の中でこの曲の存在感が増しているように思う。本当はもっと上位に入れたかったが、如何せん他が強かった。
5位:デルモ
それまで歌謡曲には使われてこなかった言葉や表現を、違和感なくメロディにはめ込んでいく上手さ。それこそが、桜井和寿というソングライターが日本の音楽シーンに与えた最大のインパクト。重いテーマも、軽快なメロディラインに乗せることでエンタテイメントとして成立させている。カップリングという意味では「Surrender」も外せないが、インパクトでは敵わない。
4位:Everything(It's you)
ミスチル第2章の幕開けとも言うべき王道ロックバラード。歌い回し、ギターソロ、PV、とにかくどれもがカッコ良かった。王道ロックという意味で「Starting Over」と迷ったが、やはり思い入れの強さではこちら。ちょっとロン毛にした時期。
3位:水上バス
「映像が目に浮かぶ」とはよく言われるが、映像だけでなく「匂い」や「空気」まで伝わってくる。歌詞の描写力、メロディライン、アレンジの全てが高い次元で調和している証拠。「ロードムービー」より映像的。ラストフレーズ(♪1人ペダルを漕いで~)の余韻が秀逸。
2位:終わりなき旅
この曲に背中を押された人はどれくらいいるのだろう。日本のGDPの1%くらいはこの曲によって生まれてるかもしれない。「擬態」の大サビ(♪富を得た~)も素晴らしいが、この曲の大サビ(♪時代は混乱し~)には及ばない。「作ったのは俺たちだけど、これはお前らの歌だ!」。SENCEツアーで桜井さんがそう語った後、真に受けて一緒に歌ったら、サビで号泣した。
1位:I'll be(アルバムバージョン)
音が小さい、歌詞が聞き取りずらい、メロディも演奏もふわついている。完成度という意味ではワースト1かもしれない。でも、だからこそ、隣で口ずさんでくれているかのような、いつかの子守唄かのような、優しき応援歌。比較する曲のない唯一無二の傑作。お酒を飲みながら何気なく始めた演奏がそのままOKテイクになったらしく、まさに奇跡の1曲。個人的には、アルバムバージョンの世界観を台無しにしたシングルバージョンはいらなかった。
ベスト10と言いながら、ここぞとばかりにいろんな曲を挙げてしまった。如何だっただろうか。誰もまともには読んでくれないとは言え、一応ネット空間に放つランキングだ。悩みに悩んだ。なんなら今でも悩んでいる。捨てなければならない曲が多すぎて、想像以上にきつかった。切ないがグレないようにしたい。
何点かは分からないが、ミスチルへの想いを書けただけで満足だ。当時の自分の気持ちも振り返れたし。
気が向いたら、またスイッチを押そう。やはり音楽の話は楽しい。スピッツもいける。想像した以上に騒がしい未来が待ってるかもしれない。