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母の髪型

わたしの母は、20代の頃からずっと同じ髪型をしています。

母は三姉妹の末っ子で、一番上の姉の服装や髪型など全て影響を受けて育ったようです。

母の一番上の姉は、画廊を経営する方に嫁ぎ、そのおかげで、わたしの祖母の家には様々な絵画が飾られていました。

その中でも、たくさん飾られていたのが、小磯良平さんの絵でした。
バレリーナの絵なども、よく描かれています。

小磯良平さんの絵皿

母の一番上の姉は、この絵に影響を受けていたのか、髪型も服装もそっくりです。
母も、その姉の影響で、この絵皿そっくりなファッションを20歳頃から今まで貫いてきました。

母は、この絵と同じような髪型を一度も変えたことがなかったので、美容院に行ったことがほとんどなく、毛先を少し自分でカットする程度です。 

今も、髪の毛を染めたことすらありません。

母は、この絵のお団子頭を真似て、ポニーテールを三つ編みしたものをクルクル巻き、Uピンでとめていました。

けれど母は、認知症で今年に入ってから突然、この髪型を自分で結えなくなりました。
わたしは、母の髪の毛をポニーテールに持ち上げて結うことが難しくて、困りました。

過去には、長い髪の毛を守るため、抗がん剤も拒否した母だったので、今更長い髪の毛を切るわけにもいかず、どうしようかと思っていました。

そして最近ようやくわたしなりに、ポニーテールをしなくて済むアレンジを完成させました♪



全体を編み込みして、すそを細いゴムで結んでいます。
結んだすその髪の毛を上に上げて折り込み、茶色のクリップで横から留めました。

新しい髪型もすっかり馴染み、母も気に入ってくれています。


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