初めての入社式を、学びの機会に
2022年4月1日、クッポグラフィー初の入社式。
大学・専門学校を卒業したばかりの四名の新しいメンバーを迎える大切なイベント。
新入社員の皆にとって新しい門出となるこの機会を何とか特別なものにしてあげたいと思っていたけれど、まったく良いアイディアが浮かばない💦
なぜだ。
撮影や商品のアイディアはあんなによく浮かぶのに!
と一瞬思ったけれど、よく考えたら当たり前。
僕自身、会社で正社員として働いたことがなく、もちろんのこと入社式自体も経験したことがなかったため、入社式がどんなものか全く想像がつかなかったのだ。
そんな時は、困ったときのこまち。
社内のイベント企画をいつも率先してやってくれて、皆を繋げてくれるのがこまちだ。
さっそくslackで相談。
かなり雑にお願いしたのだけど、こまちは基本的にポジティブなので、すぐにのってくれた。
でも、こまちも入社式がどんなものか知らなかった(笑)
ただそれは当たり前で、こまちは日芸に通っているときにアルバイトでクッポグラフィーに入り、そのまま大学卒業とともにクッポグラフィーに入社した、正真正銘キミこそが新卒第一号だからだ。
「自分の時は入社式なんてなかったぞ」という思いをぐっと堪えたに違いないこまちは、おそらく一生懸命ググってくれたと思う。
「入社式 最近」
「入社式 おすすめ」
「入社式 コンテンツ」
でもそんなワードはすでに僕も調べていたので、たいした情報が見つかるはずもないことを僕は知っていた。
しかしこまちは、僕の想像のだいぶ上をいく提案を持ってきてくれた(やりとり全部slack 笑)
こまち天才だなと思いました(笑)
さすがだなこまち、そしてこまちに入社式の企画を依頼した自分までちょっと褒めてしまった😅
そして何でも普通では終わらない僕は、「これってもしかしてこまちが入社式を企画しつつ、仕事として学びにもなるんじゃない?」と気づいてしまった。
そんな僕は、「じゃあそれでよろしく」とそこで完全に任せず、入社式をこまちの学びの機会に昇華させようと企み始めた。
なので今回のnoteは、入社する側目線の入社式ではなく、どちらかと言うと裏側、僕とこまちのやりとりや、どんな成長の場としたかについて書いていこうと思う。
イベントを成功に導く3つのポイント
こまちのアイディアは本当に素晴らしい。素直にそう思った。
それと同時に「もったいないな」とも。
というのも、アイディアは豊富にあるけれど、それぞれがバラバラに存在しているように見えたからだ。
どんなに強いコンテンツも、バラバラに存在していたら1=1、10=10だけれど、お互いが関係し合うことで相乗効果を生み出し、1が10にも20にもなる。
どうしたら同じコンテンツで、最大の効果を生み出せるのか。
僕が思うに、以下の3つくらいが重要ポイントだ。
すべてはゴール設定から
感情曲線を描く
とにかく感情移入
これらはきっと、イベントを企画するときはもちろん、会社でのプレゼンなどにも役に立つはず。
一番上からさらっと見ていこう。
・すべてはゴール設定から
「入社式で何を実現したいのか?」
この問いを立てることから全ては始まる。
きっと緊張している新入写真の皆が、イベントが終わったときに
「やっぱりこの会社を選んでよかった」
「ここで精一杯がんばろう!」
そんなことを思ってくれたら、入社式は成功なんじゃないか。
それが今回の一番大きなゴール。
現時点でこまち案にある「花束を贈呈」や「写真を撮ってあげる」などは、「これからクッポグラフィーを届けていく新入社員の皆が、まずクッポグラフィーを体験する」という点でとても重要なコンテンツではあるけれど、これらは目的ではなく手段だということに気をつけよう。
あくまで今回のゴールは先の2つの感想を皆に持ってもらうこと。
目的はごちゃ混ぜにせず、常にシンプルに一つに設定しよう。
・感情曲線を描く
次は、ゴール時に抱いてもらう感情に至るまでに、どんな感情を持ってもらうかを設計するという行為。
幸せな感情をずっと続けるよりも、
ちょっと幸せ → not 幸せ → けっこう幸せ → 最高に幸せ
というように、一度上げて下げてまた上げる方が、ありがたみを感じて幸福度が増す。
なので、とにかく全てハッピーな内容を詰め込むよりも、ちょっとピリッとしたコンテンツを入れた方が、最終的に盛り上がることを覚えておこう。
・とにかく感情移入
どうして人が泣いたり感動したりするかというと、それはその世界に没入しているから。
逆に言うと、ふと現実に戻ってしまうような瞬間が0.1秒でもあれば、それまでの伏線がすべて台無しになり、ゼロからやり直しになってしまう。スタートに戻れないイベントでは、それは命取り。
とはいえ今回はほぼ一人で全てをやることになるこまちにこれを言うのは追い込むだけなので、こまちには伝えず、サポートに入っていたうめに伝言。
よくある失敗は、主催者が照れてやたらスタッフと会話して内輪ネタっぽくなってしまったり、音声が途切れたりしてしまうこと。
本当にもったいないので、プレゼンや進行は堂々と。
と色々書いたけれど、実際にはそこまで細かくしかけは全部伝えなかった。けれど、こまちが意図を汲み取ってくれて、出来上がった進行がこちら!
slackの通りだと、感情が色んな方面に行っているけれど、要は
緊張してきた皆に対して、ヘアメイクでかわいくしてワクワク
↓
クッポのヒストリーを聞いてピリッ
↓
花束プレゼントや、全スタッフの自己紹介カードをもらって、わお
↓
写真まで撮ってもらえる!!
最後、感動した気持ちをやる気に換えて、これから頑張るぞという「決意表明」を、先輩スタッフの皆に伝えてもらった。
今後の活躍が楽しみになる、本当に立派なもので、
20歳の自分に聞かせたかった(笑)
そんな入社式当日の様子を写真で!
振り返り
最終的にこまちが作ってくれた進行は、すべてのコンテンツが次のコンテンツの伏線となり、感動を生み出すことに成功。
入社式の企画を通して、目的のために具体的なコンテンツがあり、それらの設計を効果的に行うことで同じコンテンツでも感動具合が大きく違ってくるということを、こまちはきっと学んだはず。
そしてその学びは、今後の自分のプロジェクトのプレゼンや、商品やイベントの企画において、すごく役に立ってくると思う。
こうしてどんな機会も学びに変えることで、人はどんどん成長していける。
「写真をどうやって届けるか」
「どうしたら一番感動してもらえる撮影体験になるか」
そんなところまで考えられるフォトグラファーこそが、一番写真を届けきることができる。
--
クッポグラフィー
https://www.kuppography.co.jp/
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?