インスタライブトーク公開 with Kazuki
第3回目となるインスタライブのお相手は、映像制作で活躍中のKazuki君です。
久保との出会いは、2018年12月に沖縄で行われた結婚式で、香港人カップルが偶然にも二人をアサインしてくれたというものでした。
その後、久保が自身主催のワークショップの映像をKazuki君に依頼したり、プライベートで一緒に飲んだりと、交流を重ねています。
実は今回のテキストは、実際にトークされた内容の後半部分のみになります。ライブ途中で切れてしまい、前半が残念ながら残りませんでした。そのため、やや唐突な出だしとなっていますこと、ご了承ください。
- 今回のスピーカーは以下の2名 -
kazukiさん
Instagram:@shisei_tda
久保
Instagram:@kubo.mst
※以下
ka:kazuki君
K :久保
■質問:1時間の撮影だったらどうしますか?
K :そもそもロケは1日中?
ka:もちろん和装とか制限時間が決まっていたら3時間とかなんですけど、自分は基本的に一日というか朝、午前中に出発して日が沈むまでですね。
海外とかもパリとかハワイとかいくつか経験がありますけど、午前中だけとかはないですね。国内の沖縄とか東京の撮影も、お昼くらいに出発して夕方・夜まで・・・だいたい5〜6時間は撮ります。
K :自分も1時間は短いなぁと思うけど、じゃあ結局、撮影をなんで一日かけてやるのかってことだよね。二人の感情を引き出すのに時間をかけてるのなら、それをどうやったら短い時間でできるか。感情のピークを引き出すには、助走が必要だと思うから。
ピークに向けて助走と呼べるくらいの時間がないなら、1時間の撮影の前に打合せをして仲良くなっておく。その打合せ内容も、自分の仕掛けの伏線を張っておいて、かつ当日は支度から撮影する。そこまでやっておけば、当日はじめましてよりいいかなぁとは思うんだけど。
やっぱり、時間が解決してくれる問題ってあるけどね、失恋じゃないんだけど。(笑)
ka:ですね。(笑)
■質問:プライベートの時も友人や彼女さんなど撮りたいって感情になりますか?
K :普段から写真や映像を撮る?
ka:それが最近の悩みで。もともと自分は、仕事にしたくてこの映像を始めた訳ではないんで。
ただ時間を残すというか、動画にして見返して「ああ、めっちゃエモいやん」っていうのがやりたかっただけなんですよね。
だから本当は残したいんですけど、今はそれができないというか。自分で時間をコントロールできていないのが最近の悩みです。
前に彼女がいたときには、IKEAでデートした時もカメラを持っていって動画を撮影して作ったりしてました。
そういうのが一番好きなんですよ。自分の中で「爆エモいやん!」っていう感情を持って残したものが、何度でも見返したくなる映像なんで。
本当は残したいんですけどね。できる状態だったら残したい。
K :仕事だったら、仕上がりとかある程度の体裁とか、標準的な美しさとか、こうやって作ってやろうみたいな気持ちが入っちゃう、自分の場合は。
個人的に写真を楽しむってことを自分もしていないね。今年、Xpro3(デフォルトでは背面液晶が見えないカメラ)を買ったら、写真めっちゃ面白いなって。(笑)ミラーレスになってからはほとんど、背面液晶でライブビューを見ながら便利に撮っていたんだけど。
覗くって、「撮りますよ」って人に予告すること。それって自分にとっても挑戦で、気持ちも変わるし、久しぶりの感覚でいいなぁって思ったんだよね。最近はXpro3にも触れてないけど。(笑)
ka:なんだろな、何も考えずパッと撮ったのがめちゃくちゃ良かったりするんですよね。
それって、何の下心も持たず、誰に見られようがどうでもよくて、どのクライアントさんがどの仲間がどうこうじゃなくて、自分が「ヤベェ!」と思いながら撮ったもの。
自分の中で絶対的にいい映像ができる法則があって。
K :おっ、みんな聞きたい、それ。(笑)
ka:撮影してめっちゃ疲れてるのに家に帰ってきて、すぐ、そのままデスクに向かって映像を編集する。そうするとめっちゃいい動画ができるんですよ。もうホントそれに限ります。
感動してるそのままのテンションで編集する。自分がインスタに掲載している、趣味の範囲での動画なんかはどう見られようが関係ないし。自分が全ての世界でつくったもの。だから何回でも見返せるっていうのはありますね。
K :いいねぇ。
ka:真人さんもそういう経験ありませんか?絶対あの写真よかったよねって。
K :そうだね。自分の中でも、昔であればあるほど、自分の写真に興奮してはいたかなと思う。
いろんなウェディングフォトを見過ぎて、自分のことを客観視しすぎたというか。
戦略とかそういう意味では大事なのかもしれないけど、それよりも何も見ずに全力疾走している時の方が良いタイム出たりするし。
ka:めっちゃわかりますね。
我ながら思うんですけど、あまり誰からも影響を受けなかった。今思えば悪い面もあるんですけど、良かったなと思ってます。
やっぱり真似しちゃう部分ってあるんですよね、いろんな映像見てあの撮り方いいなぁと思って撮ったりとか。
クライアントワークみたいにちゃんとしたコーポレート系の仕事ならいいんです。いろんな構図とかいろんな情報を仕入れて、いろんな機材を試しながら作っていくのが当たり前なんで。
ウェディングでいうと、最低限の技術は必要だと思うけど・・・誰の映像も見ずに「とにかく目の前の二人のために撮りたい」という気持ちが勝ってる。この人の映像すごいなとか、こんな撮り方してみようと思って撮ったことって、一度もない。わりと、よくも悪くも自分のスタイルがあるし、それが自分の中で腑に落ちてるのかなと思う。
K :だからかも。自分みたいに10年もやってると、ウェディングのいろんな人の写真や映像をたくさん見てきたけど・・・kazukiくんに出会って映像見て「この子はすごいな」って思った理由が今わかった。
ウェディングムービーって全然撮ったことないけど、自分でも頭の中で4分くらいの構成できちゃうもん、見すぎて。(笑)
それくらいどれも似てしまってる。
誰かに影響を受けて、自分のものになってるならいいんだけど、みんなそこがゴールになっちゃってるから、それ以上にならない。
そしてそこを全然違うトラックで走ってるkazuki君という人間がいる(笑)そりゃあぶち抜いていくよねっていう。
他の人のトラックには、マラソンのペースメーカーがいて、その人についていっている感じ。でもkazuki君は、別のトラックで一人でガーッと突っ走ってる。なんか納得した。(笑)
ka:でもそれは本当に運がよかったなって。ある意味、馬鹿なんで・・・何も考えずにきて・・・だからこそ今、いろんなことが大変になってるんですけど(笑)
自分らしい考え方とか、向き合い方とか、自分にとって良いと思えるものがあるって幸せだなぁって思うんですよね。誰のものでもない感じが心地いいなと。だからウェディングを撮ってる時は自分らしくやれています。
K :それって映像の撮り方だけではなくて、kazuki君の今までの生き方とか、人生観とかがそうなのであって、映像はそのkazuki君の生き方のアウトプットの一つなんだよね。プライベートでも仕事でも、今までの経験とか、そこから生まれる考えとか思いが反映されるから。
普段よく思うんだけど、ウェディングフォトのことばかり勉強しててもそこに厚みは出ない。kazuki君を見てると本当にそうだなって。
ka:ありがとうございます。何するにしても、それだけになるのって良い反面、平たくなるというか、型にはまっちゃう感じはしてきましたね、最近。
ウェディングやミュージックビデオだけやっててもダメ。ダメというかもっと最大化できるよねっていう。いろんなものをかき集めて、いろんなものを作りたいなって。だから今はチームを作って、それを実現できるように皆でもがいてます。
K :今チームは何人くらいいるんだっけ?
ka:今5人です。ほんと偶然集まったメンバーで。
ウェディングもちゃんと受け皿を作ろうと思ってて。これまで自分のインスタでメッセージをいただいた方に、自分だけでやってきたんで。今後このやり方でずっとやるっていうのはちょっと見えないですね。会社にするなりして、もっとハッピーを拡大できる体制を作りたいなと思ってます。
K :徐々に。
ka:はい。とりあえず確定申告。生き延びねば。(笑)
■質問:映像(写真も含めてですが)大阪と東京で仕事をしていく上での差はありますか?
K :大阪にいたのは一瞬じゃなかった?
ka:居たようで居れなかったですね。定期的にお仕事をいただくクライアントさんはいましたけど。
それでいうと自分は福岡と大阪と東京を知ってるんですが、圧倒的に違うなという感覚ですね。
K :それは仕事量?
ka:仕事量もそうですけど、何かやりたいことがある人が集まっていて、そこに仕事のご縁が隠れているし、チャンスも見え隠れしています。
大阪も福岡も、まだまだ僕みたいなペーペーが言うのもなんですけど・・・ある程度決まってしまっているなと。ずっとその会社とやったりっていう、あまり循環していない感じ。
東京は新しい人たちとどんどん縁が繋がっていって。新しい×新しい=強い、という感覚。
そもそもフリーで活躍している人は、福岡から見ていた自分としては圧倒的に東京が多かったなぁって。
■質問:おやすみの日は何をしていますか?
K :そもそもおやすみってあるの?
ka:この緊急事態でありがたくおうちにいる時間が増えました。正直言うとこの一年、自分らしくなかったというか、自分をコントロールできてなかったんですよね。良くも悪くも今回の件で自宅で過ごす時間が増えたので、割と心が今落ち着いてます。
■質問:日本で一番好きな景色や県はどこですか?
ka:真人さんはどこですか?
K :いろんなところに行って好きなところはたくさんあるけど、ベタだけど夏の北海道は良かったかなぁ。
ka:僕はあんまり北海道に行ったことないんですけど、帯広はウェディングではないんですが行ったことがあって。圧倒的大自然、大地という感じでしたね。
K :沖縄は行きすぎて半分住んでいる感じだから、わぁ!という感動はないんだけど。撮影するときは何回行っても良いなとは思う。
ka:僕はやっぱ残波岬とか好きですよ。あとは熊本とか。阿蘇とか草千里とか。半年前くらいにミュージックビデオの撮影で行ったときは本当に良かったのでぜひ。
■質問:いつかスタジオをやられたりするビジョンはありますか?
K :ありますか?
ka:ありますね。でもそこは真人さんが先を行ってくださっているんで。
K :(笑)
ka:もちろん考えてはいます。ただ、スタジオだけっていうよりは、もう少し踏み込みたいなって。最近はそういうことめちゃくちゃよく考えています。
どうやったらご縁をいただいた方とあの時間よかったよねって共有できるかなとか、お返しできるかなって。もちろんお金をいただきながらですけど、自分たちができることで何かギブする方法はないかなと。
K :結婚式を撮った人が写真スタジオに行くっていうのはよく聞くけど、映像ってウェディングのあと続いていないイメージがある。
ka:そうなんですよね。それこそマタニティフォトじゃないけど、マタニティムービーも作ってみたいなって思います。
けっこう生々しいドキュメンタリーになってしまうかもしれないけど、自分が産まれた時の映像があるってやばいなと。そういう「やばいな」って思える映像を残すにはどうしたらいいんだろうていうのは考えますね。
K :結婚式のあと、ファミリーになった時に「写真を残す」っていう概念はけっこうあるけど、映像を残そうっていうのはそこまで多くの人が思ってないよね。
それって、ムービーの人がなぜやらないかというと、既存のサービスもほぼないからじゃないかな。ほとんどの人は、目に見えている既存のサービスじゃないとやらないから。だからそういう意味でマイナスの循環があるなって。
そういう障壁を超えるものを作ったら、新しい市場とかお客様とかクライアントとかできると思うんだけどね。
写真は残すんだから、映像を残したいと思っている人は絶対いると思う。でもそこにチャレンジしてる人っていないなって思う。
ka:シンプルに選択肢がないだけなんですよね。だから絶対に作りたい。
今はそれをどう実現しようかチームのみんなと考えていますし、絶対需要はあると思う。
K :ほんとないよね。
フォトグラファーもそうだけど、今存在していないものやサービスを作ろうとしない。
ウェディングフォトの場合は、だいたいアメリカとか海外から流れてきたものを真似してる。エンゲージメントフォトもニューボーンフォトもそうだし。海外から流れてきて流行ってるってわかったらやり始める。
こういうのがあったらいいなってゼロから始める人が少ない。そういうところをkazuki君がやってくれたら面白いな。ムービーも。
ka:そこは・・・やります。20代のうちに作りたいですね。とにかく、感動する時間が多ければ多いほど幸せだと思ってるんで。その時間をどれだけ増やすか。そこを増やす環境づくりがしたいなって。
■質問:映像をやり始めてからどのくらいで映像クリエイターとして成り立ちましたか?
ka:それでいうと・・・今も成り立ってるのかちょっとわからないんですけど・・・あ!仕事で「あなたのこの色味のこういう感覚のこういう映像がほしいよって言われているような感じがした」っていうのは最近ですね。世界一周から帰ってきてから、わりと強くなってきたというか。
K :映像を撮り初めてから4年?
ka:4年目になりますね。2年くらい旅をしながら映像を撮ってきて。1年くらい前から自分の色味を求めてくださってるんだろうなって。それが「成り立った」と言うのかはわからないんですけど。
自分の中でそういう感覚が出てきたのが、はじめてから2、3年くらいたってからですね。ようやく見えてきたところなので、ここからだと思うんですけど。
■質問:動画クリエイターとして活動していく上で活動するメリットとか、どういった経緯でそのチームができていったのかを教えてほしいです。
ka:これ、真人さんも共通する部分ですよね。
K :チームでやってるからね。
ka:個人からチームに展開する上で、メリットはシンプルに「ハッピーを共有できる仲間がいるって尊い」ということ。議論できたり、悩みとか夢を共有できる人間がいるっていうだけでハッピーですよね。それがメリット。
今回のコロナの件でも再認識したというか。他者がいるから自分が生きられる。依頼してくれる人がいるから自分が成り立っているし。
自分は自分じゃない、他者が生きているから自分が生きていられるというか。そういう感覚に改めてなりましたね。
例えばウェディング撮影が終わってから自分一人で飲むビールより、チームで飲むビールの味はまったく違う。ホントそれに限ります。共有できる仲間が重要。
自分はそれを求めたからチームを作ったという感じです。今後、会社にしてやっていきたいなと思っています。
経緯は、話すと長くなるんで今日は話さないですけど、ほとんどノリですね。(笑)
「あれ、一人より二人の方がよくない?あれ、二人より三人の方がよくない?」って。何も考えずにただくっついていったという感覚。
K :そういうふうに共感しあえる人が見つかったというのは、実力でありラッキーであり。
ka:最近とある人に言われたのが「kazukiはラッキーだ」と。もちろん自分が自信を持って活動してきたし、迷わずやってきたから今の仲間に恵まれてきたとは思うんですけど、周りにそういうメンバーがいてくれるということは、ラッキーに尽きるなと。
K :仲間がほしい時に合致して見つかって、やりたい時にGO!ってできるってなかなかないからね。
ka:そうなんです。そういうメンバーに出会えるって奇跡だなって思いますね。
だからやっぱり人だなって。人に尽きる。カメラは当たり前のように性能は良いし。誰が撮るか誰とやるかが重要じゃないですか。そういう仲間とかメンバーに出会えるってやばいですよね。
K :そうだね。それによってどれだけガッと行けるかが決まると思う。うちも人が入り始めたのが2014、2015年頃なんだけど、今メインで撮っているメンバーがそのとき入った人たち。その時にガッと集まってバーッと伸びていったんだけど、同じ方向を見て高め合っていけたから、今こうしてたくさんの人に知ってもらうことができたんだと思う。
ka:とにかくチーム化のメリットはハッピーの掛け算ができる。
K :逆に一人の人寂しくないのかなって。(笑)
ka:そうですよね、かっこいいですけどね、孤高で。自分は無理ですけどね。撮影の後「マジやばかったよねー!」ってみんなで言い合いたいですもん。
■質問:ウェディングにおいて写真と比べて映像を残す良さって何があると思いますか?
ka:言語化が難しいんですけど、映像って解像度が上がるよねって話になったことがあります。写真ってわりと余白とか情緒を説明しない良さとかがあると思うんですけど、映像はそのときの感情や天気もそう・・・例えば、奥の方で転んで泣いている子どもの声とか。そこには映っていないけど、森の中で鳴いている鳥の声とか。空の模様の出方とか。
そうやって、匂いとか音とか全部をまとめて閉じ込めることができるんですよね。後から見ると、懐かしみとかがプラスされて美化される。そこが写真よりも強い残し方というか、良さがあると思います。
一瞬じゃない、まとめて1分2分3分の中で残っているっていう。うーん、難しいけどそういうイメージがありますね。
K :たしかにね。情報量も違うし。呼び起こせる感覚の部分も、写真よりはあると思うから。写真は写真で起こせる感情はあるだろうし、映像じゃなきゃ引っ張ってこれない感情や記憶ももちろんある。両方そろってセットというわけではないけど、それぞれの役割があるなぁと。どちらか残しておけば良いというわけでもない。
横並びで見られがちなんだけど、それぞれが違う役割を持っているということをあまり認識されていないかな、とは思う。
■質問:チームでやる役割分担が知りたいです
K :撮影の時は何人で撮ってる?
ka:今までは一人の時ももちろんありましたけど、最近は自分がメインで回して、サブでチームのメンバーが一緒にいたり、フォトグラファーも連れていったり。バラバラですけど。多い時で4人くらいで行ったりしますね。
K :メインとサブで撮るものは決まってる?
ka:ありますね。自分は50ミリで撮りたいので。広い画はお願いしてる感じ。(笑)
あとはメンバーの撮りたいように撮ってもらえれば良い。広い画さえとってもられば。(笑)役割は決めてないです。自由に。
K :編集は撮った人がやる感じ?
ka:そうですね。そこは絶対分業しないししたくない。撮った人が編集しないと良いものは作れないので。
真人さんは役割分担ってあるんですか?
K :今は基本一人で撮ってるね。昔はサブを入れて撮ってる時もあったけど、その時も基本は好きに撮っていいよ、という感じ。自分の中でメインだけでも成立するように撮影はしてる。メインクラスのフォトグラファーが二人入るわけではないので。
■質問:現場でやりにくいフォトグラファーっていますか?
ka:いやいや真人さんの時やりにくかったですけどね、ある意味。ヤベー!全部やってもらってるやん!ていう。(笑)
これが難しいのが、挙式や披露宴にあまり行かないので、式場にずっといらっしゃる方とかと被ったケースはないんですが。
でもどちらも撮りたいものがあるし、打ち合わせもしてないし、ポンと現場に入って写真と映像でってなったらやっぱりやりにくい部分はありますよね。お互いの正義がぶつかり合うので。
真人さんはそういう経験ないですか?
K :え、めっちゃある。(笑)
2パターンあって、1つは「そこ立つ?」みたいな。今ここ撮ってるけどっ・・・っていう。でもそれは誰にでも起こるあるあるだと思う。
もう1つは、最近はムービーも上手に撮る人が増えてきて、どんどんどんどんディレクションしていっちゃうんだよね。
僕はカップルの素を撮りたいし、感情が出るのを待ちたい派。ドキュメンタリーを撮っているから。
そうやって感情を積極的に誘発するっていうことをされると、二人らしいハプニングも起きない。元々報道をやっていたから、やらせ感出た瞬間にめっちゃテンション下がっちゃう。感情は出なかったら出なかったでいい。感情ってコントロールしてはいけない部分だと思ってるから。
ka:わかりますね。真人さんの意見もわかるし、ディレクションしちゃうっていうのもわからなくはない。(笑)
そこが映像として必要な時もあるというか。でも自分も作られた映像は撮りたくないですけどね。
K :でも逆に、今日のカップルは映像の人にとって難しそうだなって思ったら、動きを変えたりもするよ。わざと長めに声かけして動きのある時間を長めに作って、ムービーの人に抜いてもらったりとかもある。そうやって協力体制があればできる部分でもあるよね。
ka:そこを共有してして現場で戦えたらベストですよね。
K :それがカップルにとってベストだよね。
ka:そうなんです、お二人にとって最大値を出さなければいけないので。
■質問:ウェディング以外はどんな撮影をされていますか?
ka:ジャンル問わずやってますね。企業のプロモーションからミュージックビデオから、ウェブCMから。
最近までウェディングはメインじゃないとか言ってたんですけど、今はもうどっちでもいいやって思ってますね。やりたいことの一つなんで。
これ、インスタとかで全然アップ出来てないからですよね。ウェディングのイメージがおそらく強いかと思うんですけど。旅行系とかミュージックビデオとかサッカーチームとかも。そういったものを普段はチームで制作しています。
■質問:撮影していて、この人のこういうところ素敵だなぁとかそういう感情になりますか?
ka:はいっ。
K :なるっ。
ka:ありますよね。最近ある漫画に出会って、その言葉にめちゃくちゃ共感できたことがあって。理解ができたというか。
K :その言葉知りたい!(笑)
ka:みなさんブルーピリオドっていう漫画読んでみてください。絵を描く男の子の話なんですけど、真人さんもきっと刺さると思いますよ。
K :ブルーピリオドね。
ka:そこで「描くって、ただ見るより知ることができる」ってあったんですよね。その男の子は自分のお母さんの絵を書いたんですけど、絵を書くと右利きだから右の手の筋肉の方がちょっとついてるなとか、指にささくれがあって、毎日食器を洗ってくれているんだなとか。
見るよりも絵を描いて捉えようとすると、もっと深いことが知れるということ。
それってすごいわかるなと。モデルさん撮っててもそうだし、それこそウェディングでカップルを撮っていると強く思いますね。
すごい愛に溢れてて、さらにどういう愛なのかもよくわかる。奥さんの方が強いんだろうな、とか。素敵だなと思うのは当たり前なんだけど、この人ってこういう人なんだなっていうのが、撮影しているとわかりますね。
K :普段、見ているようで見てないんだろうね。
そう考えてみたら、カップルにとって撮影という体験自体が、描くことみたいにお互いを知るきっかけにもなってるよね。
ka:ですね。ほんとにそう思います。K :いいね、ブルーポイントね。
ka:いや、ブルーピリオド。(笑)
K :(笑)
---
ka:余裕でまだまだ話せますね。
K :また第二弾を違うテーマでやろう!
ka:しばらく会えないですもんね・・・
K :外出れるようになったら呑みにいこ!
ka:ですね、今は耐えましょ、みなさん。
K :でもこういう経験をして人の気持ちも変わるだろうし、これがなかったら出なかった感情も撮影で撮れるかもしれない。
全部何かしらの意味があるというか。撮る側も撮られる側も、夏とか秋とか変わってるんだろうなって。
ka:今回気がついたのは、コロナめちゃくちゃキツくて普段とは圧倒的に違うんですけど、本当に日常ってやば尊いんだなって。だからみなさんきついと思いますが一緒に頑張りましょう!
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