アフロのアメリカ旅行記⑩
グランドサークル0泊6日の旅、5日目と6日目。
グランドサークル5日目。
ウィリアムズの街のマクドで朝を迎える。
いつも通り、Mのマーク越しに見える朝日を見ながら、もしかしてマクドは俺の家だったんじゃないのか、という感覚に陥る。
錯覚だ。
このグランドサークルの旅も5日目という実質最終日。
先日のグランドキャニオンでグランドフィナーレを迎えたわけで、今日はなるべくラスベガスから離れず、且つ楽しめるプランを考えていた。
ウィリアムズから1時間半ぐらいのところに、セドナという街があった。
このセドナはパワースポットとして知られており、すごくスピリチュアルに溢れていて、占いなどもあり、女性を始めとても人気があると地球の歩き方に書いていた。
パワースポット、、、?
ちょうど良いではないか。
明日からの勝負に備えて、勝気をもらいに行こう。
そう考え、セドナまで車を走らせた。
順調に到着。
よくわからない馬の銅像と、岩岩の中にそびえる賑やかな街並みに迎えられた。
世界でココだけしかないという水色マークのマクドがあった。
マクド教の信者として、この聖地は訪れないわけにはいかなかった。
記念撮影をし、そのまま聖地に巡礼し、何をするかを考えていた。
幾つかの有名なパワースポットがあったが、先日のグランドフィナーレを迎え、大自然の中を歩き続けるモチベーションは消えていた。
「立つんだぁ〜ジョォォ〜!!!」の時のジョーぐらい、燃え尽きていた。
「ベンチャー魂を見せろ〜シュゥゥ〜!!!」といつかの偽善者のモフモフアフロが心の中で叫んでいたが、こいつは悪者だと学んだので無視しておいた。
結局、1番近くて楽なスポットだけ見て帰ることに。
ここセドナは大自然の中で瞑想などをし、心を休める場所であるため、みんなそれなりの格好をしてきていたが、コーラにポテチにアフロという、美輪さんにバチ切れされそうな格好で乗り込んだ。
近くの有料駐車場に止めるお金がないので、歩道のない道を歩いていく。
素晴らしい景色が待っていた。
明日からの勝利を祈り、きちんと瞑想もしておいた。
記念撮影を済ませた。
なかなか良い、セドナ。
しかしながら、毎日絶世の美女会った後に、そこそこの美人に会っても、なんとも思わないわけで、心はここになかった。
目は$になり、体はべガスへ向いていた。
ラスベガスが俺を呼んでいた。
帰り道、ゼリグマンという街に寄った。
ルート66で有名な街らしい。
確かにクセの強い店が並んでいた。
しかしながら、そんなことはどうでも良い。
ベガスが俺を呼んでいる。車を走らせた。
ラスベガスから30分ぐらいのところにある有名なフーバーダムにも寄った。
ラスベガスのどのナイトショーよりも年間来場者が多いぐらい有名らしい。
しかしながら、そんなことはどうでも良い。
ダムに対する思い入れなんて1㎜もなかった。
上から覗いただけで、足早に帰ってきた。
フーバーダムにて、旅の最後の最後にして、iPhoneのパノラマ機能を知った。
正直、やっちまったなと思ったが、頭の中はベガスでいっぱいだった。
スが俺を呼んでいる。さらに車を走らせた。
もともと、5日目でラスベガスに戻る予定はなかったが、計画を変更しホステルの予約を取った。
というのも、ベガスで一山あてるにしても、日本で一度もパチンコも風俗も行ったことないぐらい完全クリーンな人間なわけで、そんな丸裸の童貞が金と欲望の街に飛び込んでも溺れて殺されるのがオチだと考え、カジノを愛する猛者たちが集まるであろうダウンタウンにあるホステルで情報を収集し、勝率をあげようと考えたわけである。
そんなこんなでホステル到着。
予想通り、大量の猛者がいた。
1ヶ月ポーカーのためだけに来ているような猛者がいた。
なぜかズボンにポケベル感覚でナイフを刺しているモヒカン全身タトゥーの猛者もいた。
これは期待できる。
積極的に話しかけていった。
気付いたら、なぜかジェンガー世界大会に日本代表として参加していた。
この写真のアメリカ代表と言い張る汚いおっさんは、倒れそうになったら手で押さえるし、突然大声で脅かしたり、机揺らしたりするクズ。
悪い顔してやがる。
激動の世界大会を終える。
ドイツ代表は弱かった。
当然、銃刀法違反のモヒカンタトゥー喋り出す。
「宇宙開発に関してどう思う?」
突如ディスカッションが始まった。
みんな熱弁し出す。
話題は、バイオテクノロジー、教育、各国の美女と移り変わっていった。
こっちは聞き取るので必死である。
みんな熱くなっていくが全然ついていけない。
「ジャパン、お前はどう思う?」
と聞かれても、小学生みたいな返答しかできない。
学のないジャップと思われた。くそぅ
ディスカッションは白熱し、みんなそのまま25セントでビールが飲めるバーに出かけて行った。
ビールは嫌いだから、行かないと言ったら、頭おかしいって言われた。
モヒカンお前には言われたくない。
暇をしていると、これからカジノいくというロンドンから来たイケメン3人組がいたので、俺も混ぜてくれと頼んで付いて行くことに。
なかなかのナイスガイで、いろんなことを話しながら、ストリップのカジノ街まで1時間ちょっと歩いていく。
やっとこさ今夜の戦場へ到着。
とりあえず彼らのギャンブルっぷりを鑑賞することに。
最低ベット100$のルーレット台に座ったブリティッシュ3人組。
「さぁ、パーティーの始まりだ!」
と言い放った、わずか数分後、彼らは全滅していた。
「俺たちは死んだよ」
そう言いながら笑っていた。
これがカジノか。怖すぎる。
結局、3人の死体と1人の貧乏人はすぐカジノを離れ、あーだこーだ言いながらホステルへ帰った。
ハイウェイで死にかけた話はどこで話してもウケた。
「だからそんな頭になったんだね」
と言われた。違うけど、まぁ良い。
そんなこんなで久しぶりのベッドで快眠。
6日目。
朝起きて、朝食付きと聞いていたが、余裕で無かった。
This is America.
最近流行りの完全無欠コーヒーならぬ、完全無料コーヒーを飲みまくり、レンタカーを返しにいく。
最近の食費は、1日3〜4$という精進っぷり。
食ってるのはバーガーにカップ麺というお坊さんバチ切れメニューですが。
長旅を支えてくれたグレートアフロ号2とお別れ。
一生の親友を失うくらい、悲しかった。
レンタカーセンターへ到着し、チェックアウトをしようと受付に行くと、エディーマーフィー強くしたような奴に連行される。
あっ、このまま別室連れて行かれてボコボコにされるんか。事故じゃなくてここで死ぬんか。
と、思っていたら、事故報告書書いてと言われただけだった。
ウサギ跳ねちゃったよ、って言ったら
「やってやったなぁ!HAHAHA」
と、グータッチを求めてきた。こいつの倫理観はどうなってる。
レンタカーセンターを離れ、ついにラスベガスへ戻ってきました。
激動のグランドサークル編はこれにて終了。
激しく濃いすぎる最高の6日間であった。
いよいよ
「ラスベガスで一山当ててニューヨークで一花咲かせよう編」
のスタートです。
それではまた!