アニメ「ひぐらしのなく頃に卒」【”神楽し編”感想】終わり良ければすべて良し!…と言いたかったなぁ
「業」「卒」最後を締めくくる、問題の「神楽し編」。当然のように賛否両論があふれた。ずっと考察をしてきていたYouTubeのあるチャンネルも全消しで存在しなくなったのも、残念ではあるが大いにうなずける。
そして、最初はかつての惨劇の裏側から始まる。赤坂、園崎茜、公由村長、圭一を強制発症させたあと、その裏で沙都子が何をしていたか。また、沙都子の誕生日をみんなで祝った時、繰り返す者だと気付かれた沙都子が梨花に銃を向けた、その先が描かれていた。・・・のだが、普通に梨花を撃って沙都子も自害する、というなんとも捻りのない結末だった。何かすると思っていた圭一たちはただのモブキャラでしかなかった。
そして、ここでは大石にやられ、更に沙都子が大石を…というフラッシュバック?映像が流れるがこれも意味不明だ。誰のフラッシュバックなのか?誰のでもなくただの回想なのか?梨花の記憶だとしてもおかしいし、レナの場合だとしてもその描写さえない。レナのフラッシュバックがのちに生きて、沙都子が黒幕だと分かり…という展開をやっぱり想像したがただの妄想で終わってしまった。
それからは場面を変えつつの、梨花と沙都子のバトルが続く・・。ドラゴンボー○のような、シン・エ○ァのような。もうわけがわからなかった。スピンオフ、あるいは番外編として見るなら楽しいが、あまりにも広げ過ぎたそれのような印象しかない。
もっとも、エウアと羽入のバトルもあるが、申し訳程度だった。羽入が結果として勝ったようだが、なんで勝てたのかも、なんでエウアがちびっちゃくなったのかもわからないままに終わった。羽入は「奇跡」だと言っていたが、それをいうにはあまりにも軽い・・。
現世では沙都子と梨花のバトルもなんだかんだあって終わり、結局ふたりは距離を置くことになり、終焉を迎える。エンディングはエンディングで好きっちゃ好きだが、連載漫画が唐突に終了するような感覚はどうしても残ってしまう。これが令和時代のアニメ「ひぐらしのなく頃に」なのだ。ひぐらし好きにはお薦めはまずしないし、初めて触れる人には平成の方を絶対的に圧倒的にお薦めしたいし、するしかない。
賛否両論と言われている令和ひぐらしだが、「否」の意見はとてもよくわかる。とは言え、じぶんは完全に否定派でもない。過程は少なくとも楽しめたし、大ボリュームの番外編と言えばありではあるからだ。だが、「なんでこうなった」感は今でさえついてまわる。諸手をあげての「賛」の人がいるならば、ぜひ話を聞いてみたい。
だからこそ、漫画として赤瀬とまとさんが連載中の「ひぐらしのなく頃に巡」の展開には大いに期待している。(作画だけでなく、ストーリー構成もとまとさんによる)ただ、それでいて、もう期待し過ぎないようにもする。そして、原作者の竜騎士先生には、解までとは逆にゲーム化してアニメで書ききれなかった部分を思う存分書いていってほしいとも思っている。散りばめたままの伏線をしっかりじっくり回収しつつ、これぞひぐらしという世界をまた見せてほしい。そして令和ひぐらしで、ひぐらしを去っていった人がまた「何かのなく頃に」戻ってくるためにも…。(うまいこと言った風)
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