はっぴぃのセンタクキ⑧ 若者達の背中

後生畏るべし、かの孔子の論語の一節です。
僕は今年で演劇を始めて7年目になりました。
27歳、伊藤君と同級生ということもあり、今回の座組の中では割と歳上になります。その為か、今回の座組の稽古場では仕切り役になる場面が割とあります。
しかし、そもそも僕は自分をそこまで技量やセンスのある役者ではないと思ってます。実際、今回の座組でも自分よりうまいなぁと思う歳下の役者が何人も居ます。更に、特に大学生は、社会人の自分と比べると長い時間台本と向き合っていて、当然その分伸び幅もあって、毎週彼らの成長を目の当たりにできるのは、嬉しい反面自分の芝居が伸びてこないと示しがつかないなって思うとそれはそれでプレッシャーに感じたりもするのも事実です。
 最近の土曜稽古では毎回通しをするんですが、先々週から先週、そして先週から今週の伸び幅は特に凄かったです。既にお客様に見せても恥ずかしくないクオリティにまで上がってきてますし、惹き込まれる世界観を作れている様に感じます。
最近は稽古後お茶会も毎週やっていて、特に大学生の子と話をしてます。色々な作品解釈とかの話や相談を受けると、彼らが真摯に作品に取り組んでいる熱意が感じられて嬉しくなります。若さ故の莫大なエネルギーを全力でぶつけているからこそできることがあって、かつての自分を重ね合わせてしまうからか懐かしさを感じたりもして。
では逆に今の自分に何ができるのか、彼らに僕は何を残せるのか。僕の武器はなんでしょう。それは7年という経験かなと思っています。まだまだ、演劇の世界で7年目といえば若輩者かもしれません。でもこの7年でスタッフ
メインとはいえ40本近くの公演に関わり、コンスタントに演劇に関わってきた人間は今回の座組では稀有な存在なのかなと。生活の中で演劇にかけれる時間も短い中で、その経験をフルに活かして、若者達に負けたくないし、仕事を、歳を、センスを、できない理由にしたくないって負けず嫌いもあって。
それでもできないこともあって、悔しくて。
僕にとって、彼らは可愛い後輩であり、頼れる共演者であり、負けたくないライバルであり。
切磋琢磨しつつ、協力しつつ、真剣にできるからこそ、稽古が楽しくて。後もうちょっとで、稽古が終わってしまう寂しさもあって。
僕はこの座組が大好きです。
いつまでも、どこまでも、この座組ならいける気がして。まだまだ僕が見たこともない景色を見られるんじゃないかなって。でも終わりが来ないと、本番が来ないと稽古の成果が披露できないから。
後4週間、やれることはやり切りたい。そう思わせてくれる共演者達の背中に感謝しながら、残りの稽古に取り組みたいと思います。


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