人は自分をわかってくれる人が好き
人と接するとき、相手に伝えたいことがあるとき、愚痴を言いたいとき。どんな姿勢で接していますか?
「人は自分のことをわかってくれる人が好き」について書きます。
基本的に人間はだれかとコミュニケーションをする際、
自分のことを一生懸命話したがるものです。
初めて会った人との会話は別として、シチュエーションにもよりますが、よく見知った相手であれば、「最近、どう?」と言っておきながら相手の言葉はさておき、
「俺はさぁ」と自分のことを話したがるのが人間です。
中には相手がしゃべっているにも関わらず途中でかぶせるようにして自分の考えや言いたいことを話し始めることも良くありますよね。
何かについて議論することになった場合、特に顕著なのはこれです。
仲の良いもの同士であれば十分成立しますが、上司や部下、場合によっては家族やパートナーの間においては、これを繰り返していくと徐々に関係性が悪くなっていくかもしれません。
何故か。
「あいつはいつも自分のことばかりしゃべる」
「あいつは自分が正しいと思っている」
「あいつは私のことをいつも否定する」
「あいつはなんか上から目線で話をする」
と感じるからでしょうか?
まあ、お互い様なのですけどね(笑)
では良い関係性を築くためにはどうすればよいか。
もっと仲良くなって信頼し合える間柄になるにはどうしたらよいか。
『与奪の論法』という言葉があるそうです。
与奪の【与】とは
相手が言いたいことに耳を貸し、一生懸命聞く姿勢で
相手に信頼してもらい、安心感を与えるということ。
与奪の【奪】とは
自分の伝えたいことを話す場合は、相手のことを否定せずに自分の考えを伝えそして正しく受け止めてもらうということ。
つまり、【与】で聞き【奪】で話すということで一方的に聞き役に回るわけではなく、ちゃんとコミュニケーションをしながら関係性をポジティブな方向に向けていく。
相手からすると「理解をしてもらえている」という気分になるということです。
と、理屈ではそういうことなのですが、では実際にどういうことに気を付け(?)ていけばこんなコミュニケーション(論法)が成り立つのでしょうか?
それは次の3つの姿勢がとても大切だと言われています。
(1)認める姿勢
よく相手の話している内容を真剣に受け止めている姿勢として「オウム返し」という言葉が使われますが実際にこれはかなり良い姿勢だと思います。
この際、なんでもかんでも相手の言葉を繰り返すのではなく(そんなことをし続けると相手が不快になりますw)、相手が伝えたがっている、理解してもらいたがっていることを口に出して確認するということです。
仮に相手の吐き出す言葉が自分の考えと異なっていたり、理解不能な言い分であっても遮ることなく最後まで聞いてあげることが重要です。
この最後まで聞いている姿勢をとることで、相手は「ああ、自分が言いたいことをわかろうとしてくれているのだな」と感じます。
(2)笑顔でうなづく
たまにですが、無表情のまま自分がしゃべることを聞く人がいますよね。こちらが一生懸命話をしているのに「わかってるんだか、わかってないんだか」と話の途中でだんだん嫌な気分になることがありませんか?
無表情な相手には大きな意図があるわけではないのですが、話をしている方からすると「理解されていない度」が徐々に増していくことになるわけです。
一方、話している相手に対してときどき笑顔でうなづくと、「反応としてくれた」「自分のことを理解してくれてる」と思うようになり、話しているほうは安心度が高まっていくそうです。
要はストレスを与えない、聞き役の姿勢です。
(3)プラスの言葉で言い終える
与奪の【奪】である、聞き役から話し役に替わるターンについてですが、この時大切なのは常にプラスの言い方をするということです。できれば言い終え方がプラスの言葉がなお良いと思います。
「それ素晴らしいと思うよ」「あなたの言っていることは良いと思う」「●●するともっと良くなると思うよ」「あなたも●●したいんだよね?いいじゃん」などなど。
逆にやめておいた方が良いのは、言葉の頭に「4D言葉」を付けることです。
【4D言葉】は次の4つです。
・でも
・だって
・どうせ
・ダメ
4D言葉が口癖の人って周囲にいませんか?
「でも」「だって」「どうせ」「ダメ」をよく発する人と会話をしていると、だんだんと嫌な方向に引き寄せられている気がしませんか?
思い当たる方がいたならばこういう言葉は極力使わないように意識したほうが良いと思います。
さて。今回のテーマは「人は自分をわかってくれる人が好き」ということでした。
日常生活の中で、少しでも良い人間関係を構築するためには、相手を変えるより、自分を変えるほうが早いということが言われています。
少しだけ意識してみるのも悪くないと思いますよ。
【けいと】