20240412
英文のメールが届く。いつもの迷惑メールかと思ったら、送信者はBehanceのスタッフ。僕のイラストを注目のプロジェクトとして取り上げたとの連絡だった(事後報告)。数ヶ月、あるいは数年に1度、Behanceのおすすめギャラリーに、作品をフィーチャーしてもらえることがある。今回で5度目。選ばれたのは1年以上前にアップした作品だったから、ちょっといまさらの感じはするが、たくさんのひとに見てもらうきっかけになるのは間違いない。なんにせよ、ありがたい。
Behanceは、Adobeが運営するポートフォリオサービス。作品を見るのは、おもに海外のクリエイターたちだ。2014年に使いはじめてから、しばらくはあまり反応をもらえなかったけれど、何度かフィーチャーされるうちに、フォロワーもどんどん増えていった。Behanceをきっかけにして、日本国外からもイラストの依頼がやって来るようになり、仕事の規模はワールドワイドに。翻訳アプリを使いながら英文メールを書くことにも、おかげでずいぶん慣れてはきた。とはいえ、実際に着手へ進めるような案件は少ないし、問い合わせにはいつも恐る恐る対応している。
イラストをアップして手応えを感じるのは、正直なところBehanceくらい。ほかのウェブサービスでは、せっかく作品をまとめても、徒労感のほうが強くなって落ち込む。落ち込むためにやっているのか、とまで思うようになって、ここ数年は作品をウェブ上にまとめるモチベーションがかなり低下している。そうはいっても、とっくに世に出ている昨年のクライアントワークは、なるべく早くまとめたい。新しい仕事も出てしまう。頭の片隅に引っかかったままなのも、じわじわとつらくなる。
ずっと気になっているのは、イラストを日本のひとがなぜか全然見てくれないこと。もっと見られてもいいはず、と思いながら、もう10年以上が経つ。仕事自体は継続できているからいいとしても、この苦しい気持ちを完全に払拭できたことはない。文筆もいいが、もちろんイラストも道半ば。それどころか、ようやく入口に立てたくらいのものなので、気を抜いている場合ではない。Behanceに尻を叩かれたと思って、モチベーションを立て直そう。
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