Easy ChangeとHard Change。
自宅最寄のいつものスタバより。
「暑いのにいつもありがとうございます」と言われるようになってきたな。
前回の記事で「コンサルティング・マインド」から「コーチング・マインド」へ、を掲げたわけだが、これは案外むずかしいことである。
なぜなら、これは " Hard Chenge " に属することだからだ。
人の変化には " Hard Change " と " Easy Change " がある。Easy Changeはその名のとおり、実現するのが比較的簡単な変化のこと。新しいスマホの操作に慣れる、引っ越した先で駅までの道のりを覚える、新しい職場での人間関係をつくる・・・。これらはEasy Changeに属する。多少の失敗もあろうが(操作を間違える、道を間違える、知らずに触れてはいけない「地雷」を踏む・・・)一度や二度の失敗を経て軌道修正すればもとの正しい道に戻れる。
これらは直線的にステップを踏めばいずれ到達できる変化。コーチのMichael Bungay Stanier(MBS)によれば「スマホに新しいアプリをインストールするようなもの」だ。
対して " Hard Change " はなぜかいつも妻(夫)を怒らせてしまうのを改善したい、プロジェクトの納期がいつも守れない、お酒をやめたい・・・などの変化を指す。これらはなぜHardなのか?理由はいくつかあるが、まずは変わらないことから何らかの形で利益を得ているからだ。妻(夫)を怒らせる習慣は自分にとっては心地のよいことだったりする。プロジェクト納期を守るより今の自分のやり方考え方を変えないほうがラク。お酒は・・・言うまでもない。
もっと重要な、本質的な理由は、「直線的なステップを踏むだけでは変化に到達できない」ことだ。
「お酒をやめる」が分かりやすい例かも知れない。健康診断か何かでお酒を減らしなさい、と(医者や家族から)指示がでる。やめよう、と決心し数日続くが暑かった日に帰宅してちょっとだけ、とビールを飲んでしまう。一度飲むとあとはずるずる。
どこかで「決心や意思の力は役に立たない。誘惑を除外するのだ」と読み家からお酒を一掃する。仕事の会食や帰宅途中の立ち飲みで結局飲んでしまう。引っ越しまでは考えられない。
運動して健康になると身体がお酒を欲しなくなる、と聞きジム通いを始める。運動したから少しくらいご褒美、と言って飲んでしまう。そのうちジムにもいかなくなる。
「禁酒コーチ」なるものをつけてみる。1~2か月はよかったがある時強めの指摘を受けてコーチの人柄が気に食わなくなる。クビにした夜に祝杯をあげる・・・。
こんな風に様々な方法を試していくと、いずれ自分に合った方法が見つかるかも知れない。それはめでたいことだ。だが多くの方法、スマホのたとえでいうと「アプリ」は機能しない。使わなくなったアプリが溜まっていく。そう、Hard Changeにはアプリをインストールするやり方はうまくいかないのだ。MBSによると「アプリを入れるのではない。OSを入れ替えるのだ」ということだ。
自分に置き換えてみると、コンサルティング、アドバイスから多少の利益を得ている。アドバイスがはまればお互いに嬉しい。
そして、コンサル、アドバイスをせずに「コーチのように」振舞うというのはまず、その利益を手放すということだ。「アドバイス・モンスター」がうずく。あなたも想像してみて欲しい。モンスターを飼い慣らすことができるだろうか?
そして、OSを入れ替えなくてはならない。アドバイスの種を発見するように動いているセンサー、一瞬でソリューションが浮かぶように訓練された脳、そしてすぐ言葉を発してしまう口(笑)・・・。これらを統合するOSを入れ替え、アドバイスをするのを待ち、好奇心を持って質問をする。そして求められたときだけコンサル、アドバイスをする。そういうOSに作り替えなくてはならない。
どれだけHardなのか・・・。書いていて絶望的な気持ちになった笑。まあいい。Hard Changeなのはもとより分かっている。数年かけてでもそれをやり切るためにこのnoteを始めたのだ。旅路を楽しもう。
― Be vulnerable.
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