Watford FCのデジタル証券による資金調達について
The Athletic紙のこちらの記事について考えてみようと思います。(コインテレグラフジャパン等が日本語で記事を出しておりすので、英語が得意でない方はそちらをみていただければ、、、)
今回の資金調達の要旨
大まかな要旨としては以下の通り。
売却持分:10%
1トークンあたりの価格:£12
最低購入トークン数(金額):
欧州在住者:4株(£50(約1万円 ※200円/£換算))
米国在住者:8株
議決権:なし
配当受領権:あり
譲渡制限:購入後12か月間は売却ができない
その他の権利:オーナーミーティングやMatch Day Experience等への参加
感想
今までサッカークラブはファンドや大金持ちの個人しか投資できなかったのに対し、部分的にでもオーナーになれる機会が一般の個人にも提供されるということは非常に画期的なことだと思います。株式投資型クラウドファンディング自体は今後も伸びそうなので、今後も似たような事例がプロスポーツ業界でも起きるかもしれません。
今回の値づけが適切かどうかは不明ですが、同クラブは現在EFL Championship(プレミアリーグの下位リーグ)に所属しており今後昇格することになればクラブの価値も大幅に上がり、そのトークンの価値の上昇も期待できるでしょう。
あえて批判的な考察もしてみたいと思います。
同クラブはファンに”true ownership”の機会を提供するとリリースで言っているが果たしてそうといいきれるでしょうか。
このトークンには議決権はございません。
いがった見方をすると、外から口出しをされずにクラブ経営をしたいが投資余力のないオーナーが何も口出しをできないファンからお金を巻き上げている構図ともとらえることができるかもしれません。
トークンの価値(≒クラブの価値)はクラブの成績次第ということかとおもいますので、オーナーとしてはクラブが低迷すれば叩かれ、上昇すれば賞賛を受けるということは変わりませんね。