残りの学生生活何をしておくべきか
あと半年で入社を控えた24卒の学生さんの中でも、入社してスタートダッシュを切りたい、しっかり活躍したいと思ってる方は、特に気になる問いではないでしょうか。
私も日々24卒の学生と面談する中で頂くことの多い問いです。
そんな問いに対する私の答えは決まってこうです。
「何しておくべきではなく、何をしたいかを問い直してみましょう」
はぐらかされたような印象を持つ方も実際多いかもしれません。
しかしこれは目先のキャリアに限らず今後の人生全般に大きく影響する重要な問いだと強く思っております。
「何をしておくべきか?」が気になる背景には、なにか
「会社に入って出遅れたくない」
「失敗しないようにしたい」
「こんなこともできないの?と思われたくない」
のような気持ちがあるのではないでしょうか。
もちろん、初めての就職を控えて、不安や恐れがない人はほぼ間違いなくいないでしょうし、先回りして色々と知識やスキルを身に着けておきたいと思うのは悪いことではないでしょう。
しかし、個人的にはなんとなく必要そうなことを先回りして学んでもそこまで大きな学習効果はないのではないかなと思います。
漠然と英語が大事そうだから…、ITスキルが必要そうだから…、と資格取得に精を出そうとしても、中途半端な学習にしかならない場合がおそらく多いのではと思います(そうではない方もいるとは思いますが)
不足してるスキルや知識などは、実際に仕事を行う中で何度も壁にぶつかり、否が応でも学ぼうと思うはずです。そのときにギアをぐいっとあげて本気で学ぶ方が圧倒的に有益なように感じます。
もちろん、入社先の会社から具体的に指示があるテーマがあれば学んでおくのが良いでしょう。しかし、プラスアルファで先回りして何かを漠然と学ぶ必要はないと思うのです。
そんなことよりも、今のうちから自分の好き嫌いを少しでも明らかにするほうが、時間の過ごし方としては有効と考えます。
趣味でも旅でも遊びでもなんでも良いです。なんかよくわからないけど面白そうに感じることを思い切りやってみて、好き嫌いの感性を磨くことはこれから続く長い人生の中で非常に意味があることです。
入社すると会社や自分の利益につながることを求める思考がより加速します。「これをしたら儲かるか?」「これを学ぶことでキャリアアップにつながるか?」のように損得勘定に基づき時間の使い方を決めることが圧倒的に増えるということです。
当然損得勘定で考えることも大事です。しかし、損得勘定だけに特化するのは正解があることや、数値で比較可能なものばかりを重視する、貧しい生き方になってしまう気がします。
またビジネスパーソンとして活躍する上でも、損得換算ができるようなスキルだけを磨き続けるのはどこまでいっても比較可能であり、代替可能でもあるということです。
一定以上の比較可能なスキルはありつつも、そこに加えて自分の好き嫌いや感性、スタンスが明確で、人間的魅力や人間臭さの感じられる人の方が、結果的に良い人脈や仕事も舞い込んでくるものです。