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ネットワーク作りの「三のルール」やコミュニティ作りのためのイベント企画【元外交官のグローバルキャリア】

同じような人とばかり付き合っている、新たな人と知り合わない、と悩んでいる人は一定数いるようです。ある種の法則性を取り入れることで広く、深く、意味のある人脈が築けると思います。名付けてネットワーク構築の「三のルール」です。

ネットワーク作りとはコミュニティを形成することだと思います。自分と同じ方向を向いている人たちを集めて、世の中を良い方向に導くということです。

ネットワーク作りの三のルール

人脈構築の手法を「ネットワーク作りの三のルール」と名付けています。一度の名刺交換ではコネクションができたとは言い難いです。仕事につながる関係へと発展するまでには、少なくとも3回違う空間で接点を持つ事が重要だと思っています。繰り返し顔を合わせることで初めて人間関係が構築されるので、焦りは禁物です。例えば、会議で顔を合わせた人と別の会議でも一緒で、その後大使館のレセプションで個人的な話をする、というのが基本の「3」です。

ここで一例を挙げてみましょう。武蔵野でベネズエラ原産のカカオ豆からチョコレートを作るワークショップを開催することになりました。社会起業家のベネズエラ人CEOアレハンドロ・パテイーノ氏が、カカオ豆を焙煎しながらチョコレート産業について説明をする半日のイベントです。このイベントに至るまでに三のルールが自ずと適用されています。

実施に至る関係構築の三のルール

パティーノさんは合気道の先輩です。半年ほど前に武蔵野合気道教室の稽古で遭遇して以来、呼吸合わせ、入身投げ、四方投げなどの技を丁寧に教えてもらいました(1)。吉祥寺ハモニカ横丁の朝市に出店していことを別の人を通じて耳にし、チョコレートを買いに行きました(2)。

その後SNSで繋がり(3)、武蔵野市のフェアトレードを考える映画バレンタイン一揆」とその主催団体を紹介すると(4)、カカオのブース出店の運びとなりました。6月に毎月開催される朝市に家族や友人10人ほど集めて訪ねたところ、皆がカカオニブスやチョコレートを買って帰り、双方に喜ばれました(5)。そこから、私の友人のために「チョコレート教室」の企画を持ちかけてくれたのです。今回のチョコレート企画までの三の法則は合気道教室、バーチャル空間、朝市の三箇所です。イベント企画ほどの発展性となると記した通り、5回以上の接点での発生となります。

開催場所は、武蔵野市の創業支援のシェアキッチンMIDOLINOです。昭和にタイムスリップしたかのような商店街の一軒です。開催場所の空気感も大切です。

ネットワーク作りを生業とする外交官

外交官はネットワークを構築するのが仕事です。数年しか滞在しない国で、着任早々手早く信頼関係を築いて情報を得たり、事業を進めるのが大きな仕事です。何ヶ所か回って練習を繰り返すとそのコツが分かってきます。

大使や総領事は、週に二、三回公邸で食事会を主催することが重要な任務の一つです。「政務」や「経済」など各部署の担当は、その食事会の招待客をアレンジします。客人のプロフィールや話題にすべき点についても事前に大使にブリーフィングします。

大使公邸では、数十人から数百人を集めてのイベントやレセプションも定期的に開催されます。博物館などの団体と組んで開催することもあります。「広報文化」担当だと日本文化を紹介したり、講演会を開き、集客数や感想を聞いてその効果のほどを本省に報告します。

大使補佐官の「儀典」という立場では、年に一度の大規模な天皇誕生日記念レセプションの実務担当になります。数百名のゲストリスト確認、招待、閣僚や主賓のチェック、式次第、警備との連携、食事の手配などの役割分担などを統括します。最後のお客様が退場されるまで気が抜けません。同様のレセプションには招待客としても招かれます。

今回の参加メンバー

「キャスティングだね!」と称された参加者については主催者、招待者双方にとって意味のある時間であるように心がけます。主催と招待客の縦のつながりだけでなく、招待客同士の横のシナジーも意識します。この人を呼ぶならこの人も、とパズルやドミノのように組み合わせて行きます。ここでこの話題が弾むはずだ、と仕組んでおいても、全く予期しないところで会話の花が咲いて「また会いましょう!となることもあります。

① Tさんと②Nさんは、IT業界の政府渉外系エクゼクティブで、在日米国商工会議所に勤務して以来、大変お世話になっている私の素敵なメンターです。Nさんは私の親友とユネスコ系の職場の元同僚です。

③ Kさんは、武蔵野商工会議所の先輩で吉祥寺で有名な和菓子店を営まれた会社の代表取締役で、JREC公認不動産コンサルタントです。先月初めてお目にかかったばかりですが、お名前は何十年も前から聞いていた模擬国連の先輩です。私の親友と模擬国連の同期でした。(なんたる偶然!)

④ Eちゃんは、私のジャカルタのインターナショナルスクールの同級生です。先日35年ぶりに会って、近所付き合いが始まりました。Kさんと同じICU卒です。

⑤ Iさんは唯一存じ上げない方で、Eちゃんが昔暮らしていたベトナム時代のお友達です。EちゃんとIさんの配偶者はそれぞれナイジェリアで単身赴任中だそうです。Kさんもナイジェリアで暮らした経験があります。(しかもナイジェリア!)

⑥ 現代アーティストのカエルさんは、私の歯医者さんの高校の同級生です。カエルさんはコロナ前まではSEだったそうです。その奥様の⑦Hさんは独学のアートディーラーです。

従姉妹も登場です。この企画の案内のチラシのドラフトを見せたら、SNS越しに絶句の空気が伝わってきて、即座にアップグレードして戻して来ました。パワポの魔術師で、務める会社の最年少課長です。 

⑨ Yさんは、森林セラピーで出会いました。何ヶ国語かを操る台湾からの奥ゆかしい方です。

⑩ Rさんは、私を合気道に導いてくれた黒帯五段の大先輩です(曰く「『大』は余計!」)。近所の呑み屋のカウンターで並んで座ったのがきっかけで合気道に入門と相成りました。

コーヒーやカカオ茶を片手に、チョコレートが作りの過程をこのメンバーで楽しみます。そして、その場の皆の叡智を結集させて日本社会を半径3メートル圏から良くしていきます。

興味がある人はスキしてください。次回から告知しますのでぜひ来てくださいね。

(スキするとうちのチューバッカが登場します。)

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