#4 ってか~2021年 広島 vol.2
声援出来ない昨今のライブでは、座席の重要度が増している。
ドブ席に当たれば、それは即ち映画館等でのライブビューイングと同じ状況となる。
ってか、それは心の持ちようではあるが。
【ってか、席の良し悪し】
アリーナとか劇場は元々観や易い造りになっているので、展示会場よりは席に当たり外れがなくて良い。
広島グリーンアリーナには初めて来たが、こぢんまりしていて、かなり観やすい造りだ。
今回のクニラの席はと言うとスタンドA席。
メインステージの上手側と言うより完全に上手横。
つまりメインステージを真横から見る席。
故に逆の意味で見切れ席とも言える程のドブ席なのだが、ただ、演出によっては、メインステージの両端に、少し高い位置で正方形のステージが設置されており、その正方形ステージにメンバーが立つと、調度、スタンド最前列とフラットな目線になり、メンバーと会話すら出来る程の神席となる。
クニラの席も後3列前なら完全に神席だったのだが、それでもメンバーの表情が目視出来る距離なので良席ではある。
センターステージのセットは特にコンセプトは感じられず、日向坂特有のおもちゃ箱をひっくり返したようなワチャワチャしたサーカス感もなく、先程触れた両端の高台の正方形ステージと、正方形ステージより更に高い位置に踊り場がある。
その上にビジョンが設置されている。
センターステージ中央奥には、同じくスタンドより高い位置にセットが組まれ、通路のような小ステージがある。
クニラの席からはビジョンが見切れていて完全には観ることが出来ないが、メインステージからの距離からして、ビジョンを観る必要もないので問題はない。
日向坂は、どの会場のどの席であっても、なるべくデッドが出来ないように工夫してくる。
アリーナ等は時としてアリーナの後ろの方がドブ席になったりするが、今回もメインステージからバックスタンドまで、かなり大きい可動式の正方形ステージが組まれており、センターからバックまで可動するので、途中も後の席もメンバーが近くで観られる仕掛けになっていた。
アリーナ後ろのスタンド側(端)が、ややドブ席だが、それでも展示会場に比べて会場が小さいので見えないって事はない。
【ってか、クニラのバカ】
クニラの席はスタンド席の列の1番端で、左隣は階段通路だ。
これがなによりのラッキー。
隣にスペースがあるとクニラの踊り代が確保された事になる。
お前踊るのかい!と言われれば、そりゃ踊るさ!と答えるわ。
その席に着くと、偶然にも右隣の席の若者も直ぐに到着した。
若者がクニラの推しメンタオルをチラッと見て、一瞬"あっ"と言う顔したのを見逃さなかった。
若者の推しメンタオルを見るとクニラと同じく渡邉美穂だ。
ジャニーズなんかでは所謂推しメン被りは嫌われると聞く(仕方ないじゃないね)
坂組では特にない。どころか少し嬉しい。
クニラは咄嗟に若者に話しかけた。
「これは偶然にも推しメン被りですね。よろしく」
若者も「はい。よろしくお願いします」と少し嬉しそうに応えてくれた。
それだけの会話。それだけの挨拶。
その後は一言も喋らない。
若者も1人だし、クニラも1人だから、仲良く観戦すれば良いと思うのだろうが、ライブは1対メンバーが基本。
お互いに友達を作りに来てるんじゃない。
クニラが話しかけた事すら、本来はルール違反。
「もう、私ったらルール違反」と心で呟いた。
いつもは開場と同時に入場するので、下手をすると会場内で1時間半は待つのだが、今回は入場したら開始30分前位だったので、そそくさに観戦の準備を始める。
広島ユニフォームが受け取れないのを知っていたので、今回は春の全ツのユニフォームを持ってきた。
全ツユニフォームを来て、推しメンタオルは4本持参。
1つは足に垂らし、1つは首巻き、1つは掲げ用、もう1つは前が手すりだったので手すりに掛けて展示用。
サイリウムは3本持ち。
忌々しいスティックバルーンは床に置く。
どこからみても、首都圏の会場なら1人は必ずいる少しイタいドルヲタだ。
2017年欅共和国から現在までで、ここまで成長、否、進化したんだ(人間としては退化)
見ておけ広島の「おひさま」達よ!
これが東京の「おひさま」じゃけぃー!
その出で立ちで、気合い満々、周りにマウントを取っていると、スタッフに声を掛けられる。
スタッフ「あぶないので、手すりに物を掛けないでください」
クニラ「す、すみません」
周囲からの失笑。
意気消沈のクニラ。
またまた「もう!私ったらルール違反」と心で呟いた。
うーん、次こそはネタバレ必死のライブ本編へ。
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