ヨガの可能性 更年期障害とヨガ

日々、活字と映像にまみれている今日この頃。


ここ最近は、近々あるセミナーの準備と、プロジェクトに関するミーティングと、たまっている様々なことの整理。


ここ最近は、

「更年期障害とヨガ」について

「姿勢と呼吸」について

「感覚と体と心」について

「学び」について


このあたりの内容をぐるぐるぐる。


様々な情報に接している中で、ヨガという一つの入り口を使って、どういう形でそれを提示することが、最大の価値を生み出すのか、、、を考えている。


世の中様々な実験の論文が存在する。

ヨガの実験に関して言うと、まだまだ確証として受け入れるにはレベルが低い実験のほうが多いのが現実。


更年期障害とヨガに関して論文を検索してみると、実験の設定、介入方法と設定が明確でないものが多いのはあまり変わっていない。以前よりはだいぶ良くなってきてはいるものの、コントロール群の設定や介入の方法の一定の指標を定めるのが難しくなる。


何を言っているかというと、例えば(言葉はだいぶざっくりとした言葉にしています)

「人は見るものに応じて、感情の揺らぎが起こり、恐怖を感じると脳波に影響があり、ストレスホルモンが高くなる。」という仮説の元、笑顔の写真と怒っている写真を見たときの、脳波とストレスホルモンレベルを計測するとする。


この場合、10人の被験者がいた場合、実験者は、機器の設定をして、被験者の人に「異なる写真が目の前に繰り返し出ますから、それを見ていてください」とだけ指示を出す。そして被験者は、座ってその写真をじっと見る。その間に脳波は測定され、終了後に唾液でもとってホルモンの変化があったかどうかを計測する。その時に実験群はA, B, Cの3つあり、Aがコントロール群で、自然の写真が流れる。Bが実験群で怒りの写真、恐怖を表現する写真が流れる。Cが対象群で笑顔や喜びを表現する写真が流れる。


コントロール、実験、対象と群間が設定されていると同時に、この場合の介入における被験者個人に対する実験設定による差異は起こりずらい(実験設定と伝えることを明確にすれば、個々にあたえる環境要因は最小限に抑えることができる。)


が、一方で、ヨガのレッスンとか呼吸のレッスンといったものに関しては、介入における雑音が本当に大きくなりすぎる。だからこそ同じ実験設定でも、異なる結果が頻繁に出たりするのだと思うし、一つの実験内でも、誰が教えるのか、どの場所で教えるのか、何時に教えるのか、被験者がご飯を食べてきたのか来なかったのか、室内の温度設定は、とか6~8週間という設定で群間比較などをしたときには、とにかく個別や条件別の不確定要素が大きくなりすぎて、この研究結果はどこまで受け入れられるものなのか、、、に悩む。


更年期とヨガに関しての実験を見てみると、

ストレスレベル

生活の質

ホットフラッシュ

体重の増加


このあたりが研究の題材になっていることが多いが、どの題材もヨガは好影響を与えるという結果と、ヨガは影響を与えないという結果の両方がある。


そもそも研究設定として更年期障害という特定のものに対して(その設定も研究によってまちまち)、ヨガが好影響を与えると言い切ることができない設定であることが多く、それは更年期障害にヨガがいい、、、と言えるものではなく、単純に「ヨガという方法が体に何かしらの影響を与えているらしい、、、」という側面でしか語れないようなものが多い。


かといって、だからヨガは別にそう好影響を与えないらしいよ、、、とも言えず、でも絶対にヨガだよね!とも言い切れないというジレンマがある。


様々な論文に目を通して私なりに今の段階で理解し、一つの結論として解釈したのは、


「早期の運動実践は、更年期障害症状の一つであるホテリやのぼせ(ホットフラッシュや夜間の寝汗)といった、血管運動神経症状を軽減する可能性が強く示唆されているということ。」


血管運動神経症状は更年期障害の症状としてよく見られるものではあるが、生理学的な要因は実は解明されていないという。


ただ一つ言えるのは、これらは自律神経調整障害であり、交感神経系と副交感神経系のバランス・ゆらぎがないことによるものであると考えると、ヨガでの全身運動と呼吸動作による介入は、自律神経系の調整につながり、血管運動神経症状の軽減につながるのではないかと言える。


エビデンスとして言われているのは、ホットフラッシュの時には、交感神経が優位になっていると同時に、副交感神経系の影響が低下すると示唆されている。ホットフラッシュが起きているときに、心臓がバクバクする、心拍数があがるという症状を言う人は多くいるので、交感神経の影響であると考えると合点は行く。


個人的には、「ホットフラッシュが出そうになった時に、全力で走ればホットフラッシュも気にならなくなるんじゃない?」って思って、半分冗談で、「ホットフラッシュが出そうになった時、その場でいいからジャンプ10回くらいやってみて、そのあとどうなるか結果を教えてください、、、」って。お客様に言ったことがある、笑。(誰もやってくれなかったけど、苦笑)


ホットフラッシュに関しては、生理学的な原因が説明できないがために、おそらく多くの人がそれに恐怖を持っていると感じることもある。そんなときに、自律神経系の影響により起こっていること、つまりは普段から交感神経優位であるとおそらくその影響は大きくなり、ホットフラッシュの症状で悩む確率が高くなると予測する、、、そんな話をすると、少しだけ安心してもらえることもある。


人は予測する生き物であり、「こういうことが起こるかもしれない、なぜなら、、、」を知っていると、予測がしやすくなり、何かが起こったときにパニくることなく上手に対応ができる。


学びにとって大事なのは、

興味を持つこと

楽しく学ぶこと

繰り返し学ぶこと

ドットをつなげること


そういったことがポイントになり、大事なのは深く物事を理解することになる。


How toを知るだけではその深い理解を求めることは無理で、How to は答えを教えてくれないから、だから私はHow toが苦手なのだと思う。


目の前にいる人の中で何が起こっているのか。

我々人間が生きていくうえで、どんな要素がそれを起こしているのか。

そんなことを丁寧にひも解くことができれば、きっと多くの人の力になれる。


まだまだ整理がつかないことばかりだけど、学びを続けることでそれを少しでも多くの人と共有できればうれしいなぁと思います。


動きを通して人を理解する。そんなことを探求するA-Yoga Movement Coachの養成講座が、2022年は1月から京都でスタート。2022年はおそらくあと1回くらい、仙台で開催するかな、、、と思っています。東京は希望はいただいておりますが、、、おそらく難しいかなぁ、、、と(場所がね、、、)


すでにお申込みいただいておりますが、興味のある方はぜひご覧ください。(受講料の分割支払いも可能です)

A-Yoga Mind and Body Movement   Movement Coach養成

PS 今、手元に論文たちがないので、引用論文を掲載できずすみません、、、。










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