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今しか見れない貴重な仮殿を拝んでみた【太宰府天満宮】
ミナサマ、ハロー
旅行に出向いたら建物や神社を見たいと思う、kunikoです。
今回旅行ではなかったんですけど、友人の結婚式に参列するため、福岡に行ってきました。
なかなかの遠出、初の県外結婚式。
参加して良かったぁと心から思える会でした、結婚式って、出るたびに禊受けてる気持ちになるの私だけですかね。
せっかくいくなら福岡満喫したいよねということで、結婚式前日に前入りをいたしました。
福岡は修学旅行以来、行ったことはあるもののあまりきちんと回れなかったのでワクワク。
しかも、行く機会ないだろうなぁと思って忘れかけていた行きたい場所がたまたま福岡にありまして。一緒に行くメンバーにもプレゼン。許可もらったので行ってくることにしました。
その場所は、「 太宰府天満宮 」
学問の神様としても慕われている菅原道真の墓の上に建てられている神社。
福岡に行ったらまず行く場所のようにも思いますが、今はいつもと違う感じになってるんですよ。
なんと、124年ぶりに、御本殿の大改修を行っているのです。その間、御本殿の前に仮殿が期間限定で設置されていまして。そちらを見てきました。
この見た目は流石に見に行かないとってなるじゃないっ
この建物は、大阪万博の建物を計画している藤本壮介建築設計事務所が手がけておりまして、それだけでも気になるし、まず見た目気になりすぎた。
屋根に植物が生えてる…
最近芝生が生えてる建築物とかはよく見てたけど、木や花が植わってるのは初めて見ましたわ。
結構由緒ある敷地に立てる建築物だから、コンセプトとか形状とかかなり試行錯誤して決めたんじゃないかなぁ。最終のコンセプトのまとめかただったり考え方も気になったので調べてみました。
実際に見にいった写真と、調べた内容を踏まえてまとめていこうかと。
それではレッツゴー!
01.
実際に仮殿のコンセプトを調べてみました。
相応しい“佇い”の創造を目指すために、下記のような内容でまとめていったらしい。
![](https://assets.st-note.com/img/1697350023968-iSVAh0F1hb.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1697350036629-hNdKQOOXu4.png?width=1200)
太宰府天満宮周辺に広がる、豊かな自然が御本殿前に飛翔し、仮殿としての佇いを作り上げることをコンセプトとしています。
これは太宰府に古くから残る、道真公を慕う梅の木が一夜のうちに太宰府まで飛んできた、飛梅伝説から着想を得たものになります。
仮殿では梅の木の他にも天満宮周辺の植物が回廊内に軽やかに舞い、道真公の為の住まいの屋根を創りあげています。屋根の上の植物は、天満宮周辺の環境と共に、季節や天候によって様々な移ろいを見せることでしょう。
斎場内は、現代的なプロポーションと伝統的な空間が水平線上に広がり、御扉を中心とした祭壇が、森の影の中から印象深く映えることを意識しています。内部に近づくとルーバー状の天井が曲面状に現れますが、これは御本殿の伝統的な垂木を踏襲しており、厳粛な空間を想起させることを期待しています。
さらに内部に踏み入ると、斎場の天窓から美しい空と共に森が目に飛び込み、再び天満宮の豊かな自然を体全体で感じることができます。
公式ページよりも分厚い説明が落ちててありがたい。
「飛梅伝説」っていうところからの着想と、太宰府天満宮周辺の自然豊かな印象からまとめていったんですね。3年間の期間限定ではあるものの、梅と一緒に関連性の高い植物選定したのかなぁ。
あまり菅原道真について詳しくないっていうのもあり、初めて飛梅伝説って聞いた。
901年、菅原道真は藤原時平との権力争いに敗れ、遠く太宰府へ左遷されることになりました。突然京都を離れることになった道真は、日頃から愛でていた梅の木に別れを告げるこんな歌を詠みました。
東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ
「東風(こち。春風のこと)が吹いたら、香りをその風に託して大宰府まで送り届けておくれ、梅の花よ。主である私がいないからと言って、春を忘れてはならないよ」
離れてしまう寂しさと、太宰府に行っても忘れずにいたいという願いが込められた歌です。そんな道真のまっすぐな想いを受け取ったのか、梅の木は、一晩にして太宰府へ飛んでったと言います。この梅が、現在の太宰府天満宮にある樹齢1,000年を超えたご神木、白梅に名付けられた「飛梅」になります。
梅の馬力すごいな
道真公の歌も好きだけど、その想いに応えるっていう梅の花よ。
ノー知識で見にいったけど、確かに所々梅の装飾が多いなとは思ったわ。木が植わってるの気づかなかったなぁ。
ちなみに、桜や松も道真公は愛でていたらしく、桜はメンヘラすぎて枯れて、松は太宰府目指して飛んだらしいんだけど、兵庫県に不時着したらしい。それはそれでお話としては「飛松伝説」として語り継がれてるそう。
植物からそこまで愛されるのって、ちょっと羨やましいな(?)
02.
結構建物に惹かれて今回足を運んだんだけど、内部も結構こだわっていたみたい。
ユニクロコラボでも話題になっていた、マメクロゴウチさんが内部のテキスタイルを担当しているそう。
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すごい脱線するけど、今年が最後のユニクロコラボだったらしい。このニット欲しかったなぁ…
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文化芸術の神様である天神さまや“文化芸術の発信地”として当宮が紡いできた歴史からインスピレーションを受け、現代の織機を用いながら、古代染色などの古来の手法と融合させ、令和の今でしか作れない生地が生まれました。
御帳には天満宮を象徴する梅の木が全面にあしらわれ、色・柄ともに左右に向かって美しいグラデーションを成す構図が、天満宮全体がもたらす生命の広がりを表現します。几帳に用いられたシルクには、境内で採集された梅と樟の枝や、貴重な紫根を用いた古代染色が施され、現代を象徴する化学繊維と共に織り上げられます。
流れる様な糸の飛ばしが特徴的な織りはデザイナー黒河内真衣子氏が体感した境内に降り注ぐ生命の雨をイメージ。菖蒲や境内に咲く草花といった要素と共に生地の上で融合することで、天神さまと天満宮の歴史が未来へと向かって織り上げられます。
なんだか結構すごい発想と説明だな。
梅はわかるけど、紫根ってなんだろうと思ったら漢方でも使われる薬草の一種なんやね。古代染色ってなかなかにかっこいいな。
図案や素材には天満宮を象徴する梅のモチーフの他に、西高辻家の記憶を込めています。
境内の中に特に大きな樟の大木があります。落雷を受けて、根元に大きな穴があいているのですが、その穴の中に入らせていただいたことがあります。その際、西高辻さまも幼少期にこの大木の穴でかくれんぼをしていたという話を伺いました。そんな時、突然雨が降ってきて、私はその中で雨宿りをしたのですが、まるで生命の膜に守られているような強い印象を抱きました。
西高辻さまがその中で過ごした時間に想いを馳せ、その大木の中から見える景色と、天満宮全体を包む生命の景色を描きたいと思い、筆を走らせました。
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西高辻家ってなんだろうと思って調べたけど、太宰府天満宮の社家らしい。名前かっこいいですね。社家っていうのも初めて聞いたけど、華族ぐらいの身分の人たちのことなんだね。花紋が梅の柄でかっこいい。梅鉢っていう一重の梅の花を正面から見た形を図案化したものなんだって。
今回の仮殿にもその要素が踏襲されていました。すごい伏線回収してる気分になってきた。やっぱりものを作ってる人はきちんと反映させるし、仕事に抜かりがないね。
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仮殿目的で向かっていたのであまりその他情報を仕入れず行ってしまったな
ーと今回はちょっと勿体無いことしたかも。何も調べずに行く良さもあるんですけど、樟の大木は直接みたかったなぁ。調べずに行く場合は、時間がなくてもダンジョンのように回らないといけませんね。
03.
実際に行ってきて楽しかった+写真も撮ってきていたので、思い出の記録をまとめる意味でも載せていこうかなと。
女子3人で行ったのですごい楽しかったです、しかも一緒に行った子たちが美女だったので、私的にはすごい両手に花でしたね、はい。
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牛は、道真公と由来があるらしい。
道真公の御遺骸を牽いていた牛が、あるところで伏して動かなくなり、その場所に門弟の味酒安行(うまさけやすゆき)が御墓所を造営したことが、御本殿の創建につながりました。
この場所ができたきっかけにもなっているんですね。それでここに祀られているみたいなんですけど、頭を撫でると知恵を授かるらしく…とりあえずみんなで仲良く撫でておきました。
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御神牛を抜けていくと、赤い柵が生える橋にたどり着きます。心字池という池にかかった、太鼓橋というそうです。
道真公の門弟である味酒安行が作った池とも言われているそうですね。結構この橋特徴的で、アーチがかった橋が2つ、その間に平らな橋がかかっています。
いろんな寺に行ってきましたが、アーチがかった橋を渡れる機会ってあんまりないですよね。老朽化や安全性の問題で実際に渡ることが難しいことが多い印象。この橋を通って仮殿まで向かえるのは結構テンションが上がりました。
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橋を渡り切るとそこには楼門が。楼門って2階建ての門のことを言うみたいなんだけど、太鼓橋側から見ると2階建てに見えて、境内から見ると1階建てに見えるという、ちょっと特殊な門らしいです。
なんそれ、全く気がつかなかったわ!
この手の込んだ設計は、近代神社建築の重鎮である安藤時蔵によるものらしい。いやー、こりゃ調べないとなかなか気づけないかも、観察眼を鍛えなくては…
後ほど境内の写真は載せます!
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そして、楼門を越えていきます、チラッと見えてきました!
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中も結構装飾がありました、かっこいい。
これを通り過ぎると…
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良すぎ〜〜〜〜〜
人がかなり多かったり、天気がよろしくない感じもありましたが、奇跡的に人が少なく晴れ間の中撮れた写真。
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後ろの工事用の囲いが少し写ってしまいますが、すごい綺麗ですし圧巻。想像よりも屋根面に植物がうわっていてびっくりしました。
下側も少し膨らんでいるので、この膨らみ部分に少し土とかが埋まっているんですかね。
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お賽銭の箱も可愛いし、ほんのりライティングされた内部も雰囲気があっていいですね…
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果たしてこんなにテンション上げた写真をここで撮影していいのか謎ですが、撮影させていただきました。
ちなみにこの友人たち、初めての遊び&宿泊を共にしたんですけど、そんなことを感じさせない楽しそうな写真ですよね、これお気に入りです笑
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お賽銭箱、シンプルな無空材とデザインでよかったです。お賽銭がきちんと入りやすいように、手前側が低く、奥側が高いデザインになっていて、曲線も綺麗だし、良い(語彙力が乏しい)
梅鉢のアイコンもあしらっていて、ただのシンプルでは終わらないアイディアに乾杯〜
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横から見てみると、天井のちょっとした膨らみがよくわかりますよね。一応天井面の格子モチーフは御本殿から取っているらしい。
ちなみに個人的にいいなぁと思ったのが、天窓が空いているところ。
結構内部は屋根がガッツリかかってるので暗めになっていますが、お祈りする場は上が空いているため明るい&屋根の植物もおそらく見える位置。
ちょっと神聖な感じがする仕掛けで心ときめきました…
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仮殿しっかり見れたので帰るか!となり、振り返った時の写真がちょうど境内から見た楼門が写っていました。
よーくよくみると、太鼓橋側から見た時にあった一層部分の屋根が途中で切れており、境内側には回っていませんでした。
これによって、境内側から見ると1階分しかないように見える設計になっていると言うわけでした。いやー、本当に気づかなかった。笑
04.
なんとなくみたいなーと想ったことを解消できてよかった〜!
今回は棚ぼた的に見にいくことができましたが、やっぱりいきたいであったり、見たいと思った時にはきちんと行って想いを解消するべきですね。満足感が段違いでした。
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今回は仮殿メインで見に行ったので、敷地内の下調べあまりせずに行ってしまったこともあり、見逃していたものもありました。ですが、きちんと気付いたものは写真撮ってきましたよ!
麒麟像、あまりにもかっこよくないですか???
余裕のある表情、立髪の躍動感、今にも飛び立ちそうな佇まいに心奪われまして。
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なんかこんな表現して申し訳ないんですけど、絞りたてのクリームぐらい綺麗…ぜひ仮殿以外にも麒麟像や飛梅・樟の大木など、直接見た方がいいものたくさんあるので、時間に余裕を持ってみに行ってくださいまし。
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太宰府天満宮に行く途中にも、隈研吾が設計したスタバや、梅ヶ枝餅の素敵なお店などもあるので、是非是非足を運んでみてください。
今回はここまで!
それではまたノシ