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執事の心、姫知らず 〜かりんの子育て日記〜
最近、我が家の生後100日を迎えたお姫様は、重くなってきた。
(あ、お姫様に向かってこれは心外ですね。すくすく成長してきたに言い換えます)
なんと、6、5kgになりました!5kgの米より重い・・・。
それに伴ってか、オムツ交換時に体を反って左右に動いてしまう。寝返りってやつが出来てしまいそうだ、と思っていたら。気づくと一人で寝返っている!!
「うおぉぉ!出来てるよ、姫!!」
だが、しかし。噂では、この時期、うつぶせになって呼吸が出来なくなる窒息死や乳幼児突然死症候群やらの危険性が心配に・・・。
怖い!!やっとここまで成長してくれたのに、そんな事が起きては絶対にいけない。
そんな母親の心配とは裏腹に。
なんとまぁ、ベビーベットでも、リビングに敷いたメリー遊び場でも、目を離した数十秒ですぐに寝返りをうっている。
これまで、寝ているベビーベットまで15分間隔で見に行っていたけど、さらに頻繁にチェックしなくては。
うーん、せっかくまとまって寝られるようになったと思ったら。新たな心労が・・・。
つい先日、役所の中にある保健センターで赤ちゃんの離乳食講座をやると聞きつけ。様々な不安を抱えつつ、参加する事にした。寝返りについても保健師さんに相談してみよう。
ここで、いきなりですが、読んで下さっている皆さまに。内緒にしていた事を暴露してしまおうと思う。
何を隠そう、私。
2、3分遅刻する人なんです。
なんなら仲良しの友人だと、5分とか猛ダッシュしても遅れることだってある。(え?なんとなくそんな感じした?・・・ずぼらが垣間見えていたか)
この日は、ぎりぎりに間に合わせると意気込んでいた。
(余裕をもって間に合わせろ!とは言わないで💛)
前日、以前の住処から実家に引っ越すため、転出届け・健康保険・さまざまな手当の手続きをしに遠出したため、本音はキャンセルしようかと考えていた、が、重い腰を上げて行く事にした。
思った以上に準備はスムーズに進んでいた。家を出る直前にお姫様が💩の兆候を出してきた事以外は・・・。
かくして、出る頃には聞いていた時間の5分前となっていた。地図で検索すると、家から役所まで7分。
・・・遅刻やん!!
ベビーカーにお姫様を乗せ、私は全速力で走った。
ベビーカーを押す人で、こんな全力疾走なんて、そうそう見かけないんじゃないか?!と思うほどに。
見た人は「あれ?スーパーのカートじゃないよね?ベビーカーだよね?」と勘違いされても仕方ない。
中のお姫様はにこにこ笑って、振動を楽しんでいる。
ママは、にこにこなんてしていられない。握る手は強め、目元は眉間に皺が寄って怖め。タートルネックのセーターワンピース姿は、裾をひらひらどころかばさばさ言わせて、汗だくになりながら役所に一目散。
なんとか、到着。
「お、遅れてすいません」
すると保健師さんは言った。
「あらぁ、ぜんぜん、これから集まってもらう時間ですので」
どうやら、開始ではなく集合時間だったようだ。
勘違いしてて良かったぁ。
にしても、脇汗がすごい。とにかく汗が流れている。
寒い北海道の秋なのに。
他のお母さま方は涼しい顔しているのに、私ひとりだけ、マラソン終わりのような表情で息切れしている。
そんな母の存在など気にもせず、まだ3ヶ月半の姫様を下へおろすと、最近出来るようになったばかりの寝返りをさっそく披露し出した。
どうやら、本能なのかおろすとすぐに寝返りをうってしまう。
参加者は私を含めて3人。両隣の参加者のお母さま方は同じ年齢の女の子を同じように下におろして、その前に座ってあやしていた。
隣のお母さんが驚いた表情で「え?!寝返りですか?!」
え?!やはりこの子は少し速いのかもしれない。
「は、はい。そ、そうなんです。すぐに寝返りして、窒息しないか心配で」
私は気まずい表情でそう答えた。
母はこんなに小さくて、怠け者で、のんびり屋なのに。娘はどうやら真逆なようだ。
そんなに、生き急がなくて良いよ。
人生は、まだまだこれからなんだ。
さらに、うつぶせのままで寝るという技を身に付けてしまった。
母は、夜中に何度か息をしているか、泣いていなくても心配で起きなくてはいけなくなってしまった。
世の中の子どもを育てる親御さん方は、皆、こんなに心配を抱えて子を育てているのかと思ったら。「親の心、子知らず」って、産まれたばかりでもあるんだなぁ、そしてこれから、もっとたくさんあるんだろうな、と思いながら自分の亡くなった母を思い、心が痛くなった。
うちの姫が100日まで生きてくれて本当に嬉しい。
ああ、感謝だなぁ。
こんな、なんのオチもないエッセーを読んでくれる人がいる事も、
感謝だなぁ。(笑)