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【小浜島メモ②】結願祭で神様に出会う
先月に引き続き、10月も小浜島に行ってきました。今年と2018年の写真を交えながら私の感じた祭祀を書きます。
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今回のお目当ては結願祭(きつがんさい)です。神様に会いに行きます。
結願祭は、毎年旧暦8月(新暦では10月〜11月あたり)、八重山諸島、竹富町の小浜島の中の御嶽(うたき)で行われる伝統行事です。小浜島では、御嶽は「ワン」といいます。
一年間の豊作への感謝、そして翌年の五穀豊穣を願って行われます。
国の重要無形民俗文化財にも指定されていて、島の方たちは、この伝統行事の伝承に積極的に取り組んでいます。
3日間ある祭の2日目は正日(ショウニツ)といい、この日は島民以外の人でも見学が可能です。
正日になると、朝から北はミーラク(弥勒)、南はフクルクジュ(福禄寿)を先頭に、この日棒術や舞を披露する舞手が行列となって練り歩きます。
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双方が嘉保根御嶽(カフニワン)に到着すると、行列がザーマーイ(神座廻り)をして、獅子舞や棒術を披露します。
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一周すると、各集落の棒術や獅子舞が披露されます。
驚くのが、どちらの集落も中学生ぐらいからしっかり棒術などを披露していること。
大人に比べると、声もまだ細く、迫力は足りないですが、それを島の人達は温かく見守って、終わると盛大な拍手が起こります。やがて大人の棒術になると、声も動きも迫力でした。
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演武が終わると、仮設の舞台で北と南の集落の奉納が始まります。
まずは北集落の踊りの披露です。
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おだやかな笑顔です
舞台を一周し、ミーラクは椅子に腰掛けます。舞手たちは舞台の端に腰を下ろします。そして5〜6組、順番に踊りを披露します。
今年の北の演者は、子どもたちが多かったです。
長時間の正座が慣れてなくて、男の子たちは足をもぞもぞしてました。かわいかった。
でも、男の子たちも出番になると素晴らしかったです。元気な声と演武に拍手喝采でした
次に、南集落。こちらは大人の舞手が多かったです。
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どうも、子どもの活躍に目が奪われます。
ミーラク(弥勒)様やフクルクジュ(福禄寿)さまの袖持ちや旗持ち、奉納の演武、舞い、あちらこちらに子どもの姿。
衣装を付け、お化粧をして、この日のために練習してきた成果を思う存分発揮します。
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お兄ちゃんと妹かな?
小さいころから島の言葉や歌、踊りを、家族や島の人達に見守られて披露する。
子どもたちは、島のみんなに成長を見てもらえる。大人たちは子どもたちの成長を見て喜ぶ。
島の者ではない私も、子どもたちの活躍に拍手しっぱなしでした。
子どもたちは、より大役を任されていく、お兄ちゃんお姉ちゃんの姿に憧れるのだそうです。
大きくなったら、ああなりたい、と。
物心がつく前から、こういう環境に囲まれてるから、島の言葉も、歌や踊りなどの伝統芸能も、伝承されていくんでしょうか。
お昼休憩を挟み、さらに狂言や踊りが午後4時ごろまで続きました。
狂言や踊りはあまりアップで出来る写真がないので、今回はこの辺で・・・。
今年も、北と南の集落の神様に会えて大満足です。
とてもいいことが起こりそうな、そんな嬉しい一日でした。
・・・ところで、相変わらずあちらこちらにヤギがいる小浜島でした。
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まとまりなく書いてしまいました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
みなさまにも福がありますように。