ドライビングテクニックベーシックPart.7「オーバーステアとアンダーステア」
クルマがテールスライドすると恐怖を感じるドライバーは多い。
テールスライドは、濡れた路面や雪道などの低μ路では容易に発生する。
そうした状況下においては、ドライバー側もある程度心の準備が出来ているため、テールスライド(いわゆるお尻を振る状態)が発生してもパニック状態に陥る事は稀だ。
一般的なドライバーが恐れるのは、コーナリング中のオーバーステアが原因で発生するテールスライドである。
オーバーステアとは、定常円旋回において一定の舵角のまま速度を上げていった際、後輪のスリップアングルが前輪のスリップアングルよりも大きくなり、車両が円の内側に巻き込む挙動を言う。
オーバーステア傾向のクルマは、速度が上がり、運動エネルギーが増大した状況下においてはスピンしやすくなる。
舵角量よりも内側に回りこもうとするオーバーステアに対し、全く逆のステアリンス特性をアンダーステアと呼ぶ。
アンダーステアとは、定常円旋回おいて前輪のスリップアングルが後輪よりも大きくなり、舵角量よりも外側に膨らもうとする挙動の事を言う。
オーバーステアが強くても、アンダーステアが強くても乗りにくい。特に一般なドライバーはコーナリング中のテールスライドを恐れるため、市販車はほとんどが弱アンダーステアに設定されている。
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