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カーコラム 「凝り性のメーカーが先鋭的な最先端テクノロジーを投入して創り上げた4ドアセダン "ISUZU ASKA"」
ISUZU ASKA(いすゞ・アスカ)は、同社の中型車フローリアンの後継者として1983年にデビューした。
デビュー当初の正式名称は ” フローリアン・アスカ ”。
アスカは、小型車ジェミニと同じく、当時いすゞが傘下に入っていたGMの「グローバル車構想」から誕生したクルマで、オペル・アスコナ、ホールデン・カミーラ、キャデラック・シマロン、シボレー・キャバリエ、シボレー・モンザなどと同じく「Jカー」に分類される。
因みに、ジェミニは小型車の「Tカー」ジャンルのクルマである。
エンジンバリエーションは、1.8ℓ直列4SOHCガソリン(4ZB1型)、2.0ℓ直列4SOHCガソリン(4ZC1型)、2.0ℓ直列4SOHCガソリンターボ(4ZC1-T型)、2ℓ直列4ディーゼル(4FC1-J型)、2ℓ直列4ディーゼルターボ(4FC1-T型)、それに初期型にみ存在した2ℓ直列4SOHC電子制御キャブレター仕様を加え計6タイプ。
1.8ℓ、2.0ℓともNAガソリンエンジンがキャブレター仕様で、2ℓガソリンターボエンジンはECGI(電子制御燃料噴射)仕様となっている。
サスペンションは、前輪がマクファーソンストラット式独立懸架、後輪がトーションビームとトレーリングアーム コイルを採用している。
駆動方式はFF、トランスミッションは発売当初は5速MTとロックアップ機構付き3速ATの2種類でスタートしたが、1984年からマニュアル操作をコンピューターが行なうクラッチレスのNAVI-5(電子制御5速セミオートマチック)をラインナップに加えた。
ジェミニ同様アスカもモータースポーツ、特にラリーの世界で大きな実績を残したクルマだ。
1983年の11月に開催されたWRC最終戦RACラリーに高柳泰雄監督率いるTEAM ISUZUがニューマシン・アスカで参戦、杉山正美(Dr.)、市野諮(Nv.)のコンビにより、強豪を抑え見事クラス優勝を果たした。
中型車と言えど車重は1トンを切る990kgと軽量。150PSを搾り出すパワフルなターボエンジンとの組み合わせは平凡な4ドアFFセダンを文字通り「羊の皮を被った狼」へと変貌させるに充分だった。
余りにも時代が早すぎた超メカ・NAVI-5といい、アスカは短い時間では語り尽くせぬほと思い出深いクルマである。
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