カーコラム「WRCドライバーのテクニックはいかに凄いか 」

WRCを戦うトップドライバーは、制動のためのブレーキングと挙動コントロールのためのブレーキキングを状況に応じて瞬時に使い分ける。

だからこそ、どんな路面であろうと、どんなスピードであろうと、マシンを完璧に自分の支配下におくことが可能になる。

さらに、トップレベルのラリードライバーは、クルマの全長と同等の道幅(5m以下)さえあれば、どんな時でもサイドターンができる。

そして最後に、トップレベルのドライバーのフェイントは本当に凄い。以前WRC Rally NZに取材に行った時、コリン・マクレーがドライブするSWRTのレガシィが、めっちゃ手前のコーナーから斜めの状態で出てきて、その姿勢を保ったままものすごいスピードで次のコーナーまでの直線を駆け抜け、次の左コーナ手前でまるで手品みたいに一気に姿勢を変えて消え行くのを目の当たりにした経験がる。書くと長いが、すべては一瞬の出来事。

WRCドライバーのドライビングテクニックはかくも壮絶なものなのである。

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鳴海邦彦 / KUNIHIKO NARUMI OFFICIAL
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