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エッセー「稀代の迷曲は実は社会派の啓蒙ソングだった!左卜全"老人と子供のポルカ」
齢(よわい)50歳にして銀幕デビュー、そして76歳にして歌手デビューという偉業を成し遂げた稀代の名優・左卜全(ひだり ぼくぜん)。
大阪万博が開催された1970年(昭和45年)にリリースされたデビュー曲 「老人と子供のポルカ」 は、実に40万枚の大ヒットとなった。
いきなり「ズビズバ~!」というフレーズから始まり、「た~すけて~」で終わる衝撃的なこの曲。
実は・・・・・。
歌詞一番「やめてケレ、やめてケレ やめてけ~れゲバゲバ」
ゲバゲバは当時安保闘争で活況を呈していた学生運動の象徴であるゲバ棒を意味する。
歌詞二番「やめてケレ、やめてケレ やめてけ~れジコジコ」
ジコジコは当時社会問題化していた交通事故を意味する。
歌詞三番「やめてケレ、やめてケレ やめてけ~れストスト」
ストストは当時頻繁に行われていた国鉄(現在のJR)並びに私鉄各社の春闘ストライキを意味する。
そう、実はこの曲、当時の社会問題に警鐘を鳴らすキャンペーンソングなのである。
しかし、あまりに凄まじい "ぼくぜんパワー " により、そんな高尚な志は完全に霧散してしまった。
劇団ひまわり の子役により結成された " ひまわりきてぃーず " をバックコーラスに従えた好々爺・左卜全が、口パクにも関わらず本当に歌ってしまい音声が被るという生放送ならではの放送事故、小学生の頃リアルタイムで見てしまった~。
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