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エッセー 「極悪宇宙人はフェラーリとヘビメタが大好き!寄生型宇宙人刑事が地球を舞台に壮絶な戦いを繰り広げる異色のSF大作" The Hidden(ヒデゥン)"」
宇宙人はフェラーリとヘビメタが好き?
1987年公開の映画「ヒデゥン(原題:The Hidden)」のお話である。
宇宙からやって来た極悪宇宙人に寄生されると、その段階で宿主である人間は死んでしまうが、その身体的機能は寄生した極悪宇宙人に使役されてしまう。
そのため、ついさっきまで善良な市民だった男がいきなりフェラーリ308GTBを盗み、ショットガンで武装して銀行に押し入って強盗を働き、そのまま無関係な人間達をなぎ倒して逃走するなんていう異様且つ残忍な凶悪犯に変身してしまう。
もちろん、これは中の極悪宇宙人の仕業。そしてこの極悪宇宙人、なぜかフェラーリとヘビメタが大好きなのだ。
この極悪宇宙人を退治するために地球へ来た宇宙刑事(ギャバンか!)がLAPDの警部の力を借りながら極悪宇宙人を追い詰めて行くのだが、この善良な宇宙刑事もまた寄生型宇宙人。
しかし、さすがは善良なる宇宙刑事、彼は死んだ人間にしか寄生しない。いわゆるウルトラマン系。
宇宙刑事(映画の中ではFBIのエリート捜査官ロイド・ギャラガー)役は、後にデヴィッド・リンチの代表作となったテレビシリーズ「ツイン・ピークス」でFBI捜査官を演じたカイル・マクラクラン。独特な個性と演技はこの映画でのロイド・ギャラガー役が源泉だと思われる。
因みにこの映画、1987年に開催された第16回アヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭で、グランプリの最有力候補だった「ロボコップ」を蹴落とし、見事グランプリを受賞した。
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