エッセー 「考察」

2013年にボストン・マラソンで起きた爆弾テロ事件の爆発状況を映像で改めて検証してみると、極めて緻密に制御された爆破であることがよく分かる。

大手メディアにより「最悪な場所での爆破テロによる最悪の結果」と報道されたこの事件だが、これは明らかに「通常ならば大惨事になる場所で爆破させ、最小限の被害で抑えた"コントロールド・デモリッション"」のように見受けられる。

なぜなら、爆発の瞬間、敢えて爆心の半径を狭くして爆風が水平方向へ拡散するのを防ぎ、爆風のパワーを垂直方向に逃しているからだ。

これは爆心部にパワーを手中させるためモンロー・ノイマン効果を最大限に活用したためと推察される。恐らく現場の路面には小さな直径の深い穴が空いているのではなかろうか。

もしそうだとすれば、この爆破を成功させるには成型炸薬が不可欠で、とても素人に毛が生えたレベルのテロリストが作れるものではない。

こうした極めて高度な爆破ができるのは、軍隊の特殊部隊でゲリラ戦向けの小規及び限定的爆破破壊訓練を受けた者ないしは実戦経験者といった爆破のプロのみである。

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鳴海邦彦 / KUNIHIKO NARUMI OFFICIAL
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