カーコラム「2001年 第35回東京モーターショーPRESS DAY初日、日産ブースの衝撃」
2001年、第35回東京モーターショーPRESS DAY初日。
日産自動車ブースは異様な熱気に包まれていた。
日産関係者より、12時30分より始まるプレスカンファランスにおいて、事前の予定にはなかった追加発表はあるとのアナウンスメントがあったからである。
しかし、追加発表の内容に関しては一切公表されなかった。
プレスルーム内は騒然となった。かねてより噂されていた次期スカイラインGT-Rではないかとの憶測が飛び交い、ランチタイムにも関わらず大勢の報道関係者が日産ブースの前に陣取った。
12時30分、定刻通りプレスカンファレンスが始まった。
照明が落とされFatboy Slimの「Rright Here, Rright Now」が流れる中、ブース中央に設置された舞台の壁が開き一台のクルマがその姿を現した。
照明が灯り、グラマラスなボディフォルムを美しく照らし出す。そのクルマこそ、R35型GT-Rのプロトタイプであった。
押しかけた報道陣のどよめきがおさまると、舞台上手よりカルロス・ゴーンCEOが登壇。
日本語で二言三言の挨拶を述べると、祖父の母国語であるポルトガル語訛りの英語でこう切り出した。
" There are three letters known globally, G.T.R・・・・・"
(世界的に知られている3つの文字があります。G・T・Rです)
新型GT-Rの開発継続を高らかに宣言したカルロス・ゴーンの名スピーチは、第44第アメリカ合衆国大統領バラク・オバマの就任演説をも凌ぐ名演説として、後の世に末長く語り継がれる事となるのである。
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