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ワンマングルメ No.1 戸越 「天丸」

 久しぶりにリピートしたい天ぷら屋を発見したので共有したい。

 天ぷら屋" 天丸 " は都営浅草線「戸越銀座駅」から国道1号(第二京浜)を五反田方向に徒歩約7分、首都高速戸越入り口近くにある。

 店内はカウンターのみだが、奥行きがあるためかテーブル席のように感じる。さらに店内中央のスペースが広いため、決して広くはない店内ながら圧迫感感じない。

 カウンターに座り、看板メニューとおぼしき「特上天丸天丼(980円税込)」を注文する。

 待つことしばし、厨房から天ぷらが揚がる時のはぜるような軽快で心地よい音に耳がやむと、店主の「お待たせしました」の声がけと共に特上天丸天丼を香の物、熱々の味噌汁を載せた盆が姿を現した。

 丼にさらっと盛られた素晴らしき炊き加減の白米の上には海苔、玉子、エビ(1本)、イカ(モンゴイカ)、穴子(めそっ子一本物)5点の天ぷらが盛り付けられ、ほどよく甘辛い天タレがさっとかけられている。

 盆に添えられた箸をとり、まずは穴子から食す。長い一本物のめそっ子にかぶりつき一口含んだ瞬間、この店の店主が只者ではないということがわかった。その柔らかさ、そのジューシーさはまさに完璧な油温管理と正確且つ最適な揚げ時間が為せる技。都内の一流天ぷら専門店でもこれだけの手練はいない。そして久しぶりの匠に巡り合った興奮は、穴子の次に手を付けたモンゴイカで絶頂に達した。

 モンゴイカの天ぷらに歯を立てた瞬間、少し表現はおかしいかもしれないが、完璧に茹で上げたパスタのアルデンテ感覚、絶妙な歯応え触感を感じた。これはとりもなおさず穴子同様、完璧な油温管理と適切な揚げ時間の賜物と言えよう。

 穴子、イカ、エビ、それぞれが鮮度にこだわった最高の素材と天ぷらという伝統料理で命を吹き込み匠の技、改に料理は芸術だと言う事実を改めて思い知った。

 ごちそうさまでした。

天丸 03-6426-9766


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