エッセー 「アーマンド・アサンテの香り立つ男の色気にメロメロ " 探偵マイク・ハマー/俺が掟だ "」
1982年公開の映画 " 探偵マイク・ハマー/俺が掟だ "は、ミッキー・スピレーンの原作を80年代向けにリメイクし、時代に合わせたハマー像を構築したハードボイルドアクション映画の傑作である。
主演のアーマンド・アサンテとバーバラ・カレラのネチっこいベッドシーンが未だ鮮烈に脳裏に焼き付いている。
「ロッキー」でおなじみのビル・コンティの音楽も最高。ピアノを上手く使ったリズムライン、アクションを盛り上げる。
この映画の見所は前半のカーアクションもさることながら、主人公ハマーの生身のアクションにある。
ハマーはともかくよく走る。その疾走感が都会の探偵という個性を際立たせている。
ハマーが使用する拳銃はアメリカ映画には珍しいヨーロピアンピストルのブローニングハイパワー。.45全盛の当時のハリウッド映画界において、敢えてダブルアクション、9mmパラベラム、多弾倉のダブルカーラムマガジンと、後にコンバットピストルのデファクトスタンダートとなる必要条件をすべて兼ね備えたブローニングハイパワーをメインウェポンに据えるあたりに監督の先見性とセンスの良さを感じると共に、マイク・ハマーの個性を一際際立たせることに成功している。
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