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エッセー 「リスペクト! ジム・ケリー」
1973年、ブルース・リー主演の映画「燃えよドラゴン」が公開され、地球的規模でのカンフーブームが巻き起こった。
その興奮も冷めやらぬ1974年、同作に黒人空手家ウィリアム役で出演していたジム・ケリーを主役に据えて製作されたのがこの作品 " 黒帯ドラゴン(原題:Black belt Jones )"である。
ストーリーは単純にして明快、ぶっちゃけ何のひねりもない。ニューヨークのハーレムにある空手道場の土地をめぐり、ジム・ケリー演じる" 黒帯ドラゴン " ことジョーンズと、マフィアのボスが対決するというもの。
しかし、ストーリーなどどうでもよいのだ。なぜなら、この映画の魅力はブロッコリーかカリフラワーか、はたまたパパイヤ鈴木かと突っ込みを入れたくなるほど巨大で見事なアフロヘアーのジム・ケリーが「オ~イ! オ~イ!」という独特の気合と共に、群がる敵をバッタバッタとなぎ倒していく、ファンキーな空手アクションにあるからだ。
ジム・ケリーが凄い。完全に自己陶酔しきっている。まさにBlack is Beautifulを地で行くカッコよさ。そんなジム・ケリーも2013年に鬼籍に入る。彼のアクションスターとして、そして武術家として偉大なる功績は今後も世界中の熱狂的なファンの間で語る継がれることだろう。
監督は「燃えよドラゴン」のロバート・クローズ。ワーナーブラザースは、70年代前半のこの時期、なぜか濃い作品を連発している。
デニス・コフィーとルチ・デ・ジーザスが手掛けたファンキーなテーマ曲がジム・ケリーのド派手なアクションと絶妙なマッチングを見せるブラック空手アクション映画の傑作、それが " 黒帯ドラゴン " なのである。
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