#20200620 『映画「えんとつ町のプペル」の広告戦略を考える』
おっす!
くにです!
番外編として「西野亮廣エンタメ研究所 過去記事投稿」をしています。
今回は、 「映画「えんとつ町のプペル」の広告戦略を考える」という記事です。
キンコン西野亮廣さんが運営するオンラインサロンの記事は、過去1年以前のものは基本シェアOKとなっています。
※記事の振り返りや、オンラインサロンではどんな記事が毎日投稿されているのか気になっている方に向けて配信しています。
※僕が配信している「人生これかラジオ」というラジオ番組でも朗読版として投稿したものを、こちらのnoteの最後に掲載してますので、読む時間がないという方は、ラジオも活用ください。
【2020年6月20日投稿記事】 著者:西野亮廣
さて。
今日は『映画「えんとつ町のプペル」の広告戦略を考える』というテーマでお話ししたいと思います。
僕の「モノ作り」と「マーケティング」の核となるような話なので、サロンメンバーの皆様と共有しておきたいです。
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▼ 誰からも求められていなかった絵本『えんとつ町のプペル』
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僕はこれまでクラウドファンディングで数多くの企画を立ち上げてきましたが、過去、支援集めに最も苦戦した企画は、「絵本『えんとつ町のプペル』を分業制で作りたい」でした。
「今度の『えんとつ町のプペル』という作品は分業制で作る!その為には予算が必要だ!」と言った時の、ファンの方々の反応はすこぶる悪くて、担当編集の袖山さんも「うーん…」といった感じでした。
それまでの3作品は、僕が一人で(ボールペン一本で)描いていて、そこで少しだけ評価されていて、固定ファンもいました。
皆が期待していたのは、その延長となる作品だったんですね。
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▼ 何の為に作品を作っているのか?
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皆が求めているモノは分かります。
「ここに球を投げたら、喜んでもらえる」というコースに正確に球を投げる技術も持ち合わせています。
ただ、
その作業をやるのなら、僕はテレビの世界から軸足を抜いていません。
『はねるのトびら』は毎週2000万人ぐらいの方に観ていただいていたのですが、それによって僕の心が満たされることはありませんでした。
『コミュニケーション』や『テレビ』といったものが「セックス(相手が求めていることをする行為)」ならば、『作品』は「オナニー」で……要するに、僕は「オナニーに没頭したくて、セックスから離れた人間」です。
#朝から変態みたいな話をしてスミマセン
でも、当然、オナニーじゃ食っていけません。
他人のオナニーなど、誰も求めていないんです。
そこで「マーケティング」を徹底的に研究しました。
「どうすれば見つけてもらえるのか?」
「どうすれば買ってもらえるのか?」
という【問い】に片っ端から答えていく作業です。
作品制作におけるマーケティングというのは、「セックス相手の性感帯を探す作業」ではなく、「作家の圧倒的なオナニーを商業ベースにのせる作業」だと僕は定義しています。
#どんどん変態みたいになっていくゾ
「誰からも求められていない絵本『えんとつ町のプペル』という作品をいかに届けるか?」
その為に人間の行動心理を学び、「個展→おみやげ」「無料公開」「ギフト」…など、ありとあらゆる配達方法を開発してきました。
そんな作業を(めげずに)繰り返しているうちに、30人~50に一人ぐらいが「そのオナニー、わかる!」と言ってくれたわけです。
作品制作におけるマーケティングというのは、作品内容(プレイ内容)を相手に合わせるものではなく、自分と同じ性癖を持った人間に見つかるまでのナビゲートで、チームとして動く時は、この認識を全員で共有しておく必要があると考えます。
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▼ 映画を意味変する
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現在、映画『えんとつ町のプペル』を制作していますが、その時々で、たとえば「たくさんの人に観てもらう為に、主題歌は人気のアーティストさんにお願いしよう!」という意見があがったりします。
「恋愛シーンを入れた方が女子層を…」という意見もありますし、「イケメンの声優をブッキングした方が…」という意見もあります。
その時、スタッフさんに(傲慢チキに見えないように言葉は選びますが)毎回伝えているメッセージは「そんなものを作るのであれば、そもそも僕は映画という表現活動に参加していません。ここで表現したいのは西野亮廣のオナニーです。西野亮廣の超個人的な性癖を力業で届けましょう」です。
口で言うだけだと、ただのワガママ野郎になってしまうので、全スタッフに覚悟を見せる為に映画の前売り券を個人で「10万枚」購入&販売することにしました。
現在、二度のクラウドファンディングをおこない、そこで前売り券をギフトに意味変(いみへん)し、「3万枚」がハケました。
あと7万枚が残っているので、死ぬ気で手売りします。
…そんなこんなで、西野亮廣の超個人的な性癖を届けるべく、日夜、実験を繰り返しているのですが、コロナちゃんに襲われて改めて思ったことがあります。
それは…
「映画をこのまま『映像表現』として打ち出すのならば、Netflixで配信した方がイイ」
です。
『映像』はNetflixで再現できてしまうので、映画館の価値になりにくいんです。
わざわざ電車に乗って映画館に足を運んでいただくからには、Netflixが逆立ちしたって提供できない価値を算出し、それらを片っ端から実行していく必要があります。
そこでヒントになったのが、今年一月におこなった舞台『えんとつ町のプペル』です。
あの時、オンラインサロン内でスレッドを作り、サロンメンバーさんが観に来られる回を可視化したんです。
その瞬間、舞台『えんとつ町のプペル』が【サロンメンバーさんの待ち合わせ場所】となり、「サロンメンバーに会いたいから舞台を観に行く」といった“観劇理由”が追加されたんですね。
事前にコメント欄で集合場所を共有し合い、観劇後は「はじめまして」のサロンメンバーさん同士で呑みに行かれていました。
ウチの社員も「近くでサロンメンバーさんか舞台観劇の打ち上げをしてるみたいなので、ちょっと顔を出してきます!」と言って、走っていきました(笑)
現在、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』には「県人会」というものがあり、そこでは各都道府県のサロンメンバーさん同士が交流できるようになっています。
それをそのまま使っちゃう(^-^)v
【県人会】
https://www.facebook.com/groups/1407938872726236/?ref=share
つまり、【映画『えんとつ町のプペル』をサロンメンバーさんの待ち合わせ場所にする】です。
当然、打ち上げ会場は、その映画館近くのサロンメンバーさんの店です(笑)
映画『えんとつ町のプペル』でサロンメンバーさんの店の売り上げに貢献できたら最高じゃん。
…こういった価値はNetflixでは再現できません。
もちろん今お話しした施策は必ず実行しますし(※時期がきたら各県人会にスレッドを立てますね)、この他にも、映画館ならではの価値を創造していきます。
何か面白いアイデアがあったら教えてネ❤️
ポイントは、『映像のクオリティーを徹底的に追い求めた上で、映像作品として売らない』です。
映画の「意味変」は、まだまだ眠っていそうです。
また思いついたら、すぐに共有しますね。
こういった実験が、皆様の活動の参考になると嬉しいです。
現場からは以上でーす。
今回はなかなか読むのに苦労する場面がありましたが、がんばりました。。
映画の意味変、サロンメンバーの待ち合わせ場所にするのは、映画を見に行くプラス、同じ趣味を持つ人に会えるとなるので、映画の価値も上がるので確かに良いですね!
これは、飲食店などを運営している場合であれば、そもそも飲食店は待ち合わせ場所になっているわけですが、これはすでにそういった意味も含まれちゃっているので、意味変にはならないですよね。
今回の記事を読んで、自分の作品(コンテンツ)を届けるためには、マーケティングや行動心理学を学ぶことは、大事なんだと改めて感じました。
今回も最後までお付き合い頂きまして、ありがとうございます。
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したっけねー!
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■西野亮廣さんのおすすめ著書
◎新作「みにくいマルコ〜えんとつ町に咲いた花〜」
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◎革命のファンファーレ
◎えんとつ町のプペル
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◎人生これかラジオ「stand.fm」
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作成者
「くに」
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