【妄想考察】女探偵はライダー・ガール!? 「ザ・スーパーガール」藤村マリの謎②
レギュラーの泉じゅんさんがゲストの竹田かほりさんにハメられ、殺人の疑いが掛かる場面から幕を開けるドラマ「ザ・スーパーガール」第20話「女の命は裸で守れ」(1979年8月13日放送。脚本:石川佳/江里明、演出:佐伯孚治)。
泉じゅんさん扮する美香が窮地に陥ったのを見かねて、協力を申し出るのが山本リンダさん演じる藤村マリです。なので今回は美香&マリのコンビがメインのお話となります。
本来であれば、「探偵物語」の撮影とほぼ同時期と思われるゲストの竹田かほりさんのキュートな魅力やロマンポルノ繋がりでの泉じゅんさんとの顔合せの妙を語り尽くしたいところですが、この場では省略します。
あくまで山本リンダさん演じる藤村マリが、初代ライダー・ガールのマリと同一人物(設定)なのでは!? という妄想入混じりの仮説の検証のみに絞ってレビューして参りたいと思います。
この回は、横浜のホテルで開催された設計コンクールでの不正にまつわる殺人事件の捜査が中心となるのですが、何か…やたらと込み入ったお話で正直解りづらかったですね。仮面ライダー1号・本郷猛が通っていた(という設定の)「城北大学」が台詞の中に出て来たり、後述するようにゲストが東映特撮がらみのキャストがいたりと、楽しめる箇所があったのも事実ですが。
そんなこんなで殺人の首謀者が大手建築会社の御曹司と判明するのですが…、今回ラスボスに扮するのが風戸佑介さん。東映特撮「スーパー戦隊」シリーズ第2作「ジャッカー電撃隊」にて、グリーンの戦士クローバーキングこと大地文太役でレギュラー出演されています。
風戸佑介さんは建築会社の御曹司のみならず、フェンシングクラブのコーチという設定。そこに現れる白衣の挑戦者!
ファイティンの最中事件のことを詰問する挑戦者に、風戸さんは気色ばみながらも正体を確かめず去っていきますが…、
その正体はモチロン山本リンダさん扮する藤村マリ!前項でもお伝えした初代ライダー・ガール、マリの特技は「フェンシング」でした。しかも今回の舞台には、前述した昭和仮面ライダーと縁の深い「城北大学」も出てきます。何か色々つながってきましたね~!
そして、またも色々あった後、マリと美香は祝賀パーティーでふんぞり返る風戸佑介さんの前で殺人の証拠となるテープの音声を暴露。サブリーダーの律子(ジャネット八田)も駆け付け、風戸さんの背後に暴力団と大乱闘を繰り広げるのがクライマックスです。しかも組長役を初代ウルトラマン・ハヤタ隊員役の黒部進さんが演じてるのも大きなポイントです!
黒部進さんはジャネット&リンダの女探偵ふたりによるダブルキックで倒され、残るラスボス、風戸佑介さんは何故か会場にあったフェンシングの剣(あえてこう言います※)を取り、彼を追って同じく剣を握ったジャネット&リンダコンビとフェンシング対決の第2ラウンド&最終決戦!
モチロン最後すべての悪は駆逐されてハッピーエンドと相成る訳ですが、それにしてもまぁ、「初代ライダー・ガールが桃尻娘&シルバー仮面(のスーツアクター)カップルを守りながら、クローバーキング&ハヤタ隊員率いる悪党軍団と対決する」という…昭和特撮の薫りが全編に漂う盛沢山にも程があるエピソードでした。前述した通り詰込み過ぎてガチャガチャし過ぎた感はありますが、後年「東映不思議コメディーシリーズ」で鳴らした佐伯孚治監督の演出だけに、腑に落ちる面があったのも確かです。
そして、やはり山本リンダさん扮するプロカメラマン・藤村マリをめぐる「フェンシングという特技」と「城北大学」が存在する世界線。最終稿の脚本を眼にしてないので、当初から意図的な設定か現場で変わったのかは不明ですが、やはりこの藤村マリは「元初代ライダー・ガール」だったのでは…という”裏設定”を感じざるを得ない一幕であったのもまた、率直な感想です。
というワケで、またぞろ前振りが長すぎて恐縮ですが、次回こそ「藤村マリが元ライダー・ガールだったとしたら…彼女はいかにして探偵事務所スーパーガール・セブンの一員となるに至ったのか」という妄想を全開にして書き散らしたいと考えております!! (この項つづく)
※フェンシングで使う剣ですが、種目ごとに呼び名や形状が異なっており、本編中で演者がどんな剣を使っていたか判別困難なため、あえて「剣」と呼んでおります。