ハマス、イスラエルに地上部隊で組織的な攻撃


※この記事は2023/10/8に書きはじめ、2023/10/9に公開しています。

NHKのNEWSWEBのサイトに【最新】とか【随時更新】って出てきたら今まさにオオゴトが起きているわけです。

完全に私個人のバイアスがかかった見方ですが、
「なんでこんなに騒いでいるんだ?ハマスって何?魚の部位?」という方にちょうどいい感じで書いてみようと思います。

何があった?

リンクの記事をささーっと読んでいただくと、パレスチナのガザ地区を掌握しているイスラム武装組織「ハマス」って奴らがイスラエルで大暴れしていて、不意を突かれたイスラエル軍に大きな人的被害が出ていること、そしてイスラエル側もハマスの拠点を空爆するなどして、ガザでも大きな被害が出ていることがわかると思います。

ガザ地区って?

ガザ地区とは、イスラエルとエジプトに挟まれた地中海沿いのちっさなエリアで、福岡市と同じぐらいの面積に、人口150万人の福岡市よりも70万人ほど多い220万人以上が住んでいる場所です。なんでこんなに過密しているかと言うと長い話になりますが、ちっさいエリアに大量のアラブ人が流れ込む事情があったのです。話すと長くなりますのでそのうち記事に書くかもしれません。そして、このガザ地区は2007年からハマスが統治しています。国際的には、西側の諸国からテロ組織の指定を受けています。日本も確かそうだったような気がしますが今はどうなんでしょう。

ハマスとは?

このハマスはイスラエルの存在を認めずイスラエルに対し数々のテロを起こしてきた組織である反面、苦しんでいるパレスチナの人々へ福祉を提供する一面もある組織なのです。政治部門や福祉の部門、軍事部門などに分かれています。そしてハマスは、イスラム教のスンニ派の組織。学校で習った方もいると思いますが、イスラムを標ぼうする組織・団体を見る場合、スンニ派、シーア派どっちかはとても大事。もちろん他の宗派もいますが、二大宗派があると考えてよいでしょう。ほかに悪行で有名なスンニ派系の組織だと「イスラミック・ステート(IS)」や「アルカイダ」「タリバン」「ボコハラム」などがあります。おっかないですね。でも、はっきり書いておきたいのですが、スンニ派そのものが危険なのではありません。イスラム教徒の90パーセントはスンニ派だと言われています。みなさんのご近所にいるムスリムのインドネシア人を思い出してください。平和そのものでしょう。そのスンニ派の人々のなかで、置かれた状況が厳しく、過激化していった組織が上記のテロ実行もいとわない組織なのだと私は考えみゃす。。。。
みゃす!?

で、何がヤベえのか

話を少し戻しますと、このハマスが武装した比較的大規模な人員を組織的にイスラエル領内へ送り込み、軍事施設に突入するなどしているわけです。ちなみに、イスラエルは軍の規模こそ人員的に大きくはありません。徴兵制もある国ですが、現役の兵士数は15万人ほど。日本の自衛隊より少ないですが、常に警戒態勢にあります。こんにちでも部隊レベルで実戦を経験する機会が多く、きっと軍事的な意味で「ゆとり世代」とかいなさそうです。島耕作みたいな上司がたくさんいるはずです。だとしたらそれはそれでちょっと・・・
また、イスラエル軍はアメリカからの強固な軍事的バックアップがあることに加え、イスラエルそのものは技術大国です。常に実戦経験があるということから、「実戦で検証された」最新鋭の兵器の開発や、諜報技術は世界トップクラスのクオリティだと言われています。また、予備役の数が半端ない。40万人ぐらいいるのです。今回、そのうち予備役に召集がかかるのではないでしょか。そんなイスラエル軍に「ガチ」で挑んでいるのがイスラム武装組織ハマスの戦闘部門、カッサム旅団です。今回、なんでこんなにメディアが騒いでいるのかというと、これまでハマスが行ってきた小規模「テロ」や、ときに大規模な「ロケット弾での攻撃」ではなく、自らの戦闘員を組織的にイスラエルに侵入させて軍事行動を行っているのが異例だからです。だって相手イスラエル軍ですよ?民間人も兵役経験者が多いですし、イスラエルには武装している民間人も多いのです。ご家庭にアサルトライフルがあるのも珍しい話ではない。兵役を経験しているパパがセミオートマチックピストルを持ち歩いていて、蛮行におよんだテロリストを通りがかりのおじさんが射殺するのも珍しい話ではない。そんな素地のある土地で軍事行動するハマスの戦闘員たちにとっては自殺任務と言えるでしょう。私が一報を聞いた時、万歳突撃に等しいのではないか、そしてすぐに幕引きなのでは、と思っていたのですが、今回、イスラエル側に大きな人的被害が出ているのです。現時点で、行動も予想外ですが、被害規模も予想外のスケールなのです。

そして、ああ、そうなんや・・・これガチやん・・・このあとどうなるんだろう、、、と私のもち肌を鳥肌に変えたのが、「ヒズボラもイスラエル攻撃」です。イスラエル軍の拠点を攻撃しているようです。ヒズボラとは、イスラエルの北側の隣国、レバノンの南部をほぼ掌握しているイスラム教シーア派組織です。シーア派が政権を運営しているイランからの支援を受けている組織でして、しょっちゅうイスラエル軍とドンパチしています。

二年ほど前、ヒズボラのトップがハマス側と会談したというニュースがありました。ヒズボラはシーア派の組織ですので、スンニ派のハマスとの連携には慎重なはずです。

当時、私がこのニュースを扱った際は、眼鏡に甘い吐息をかけてフキフキしながら「敵の敵は味方・・・か」と低音でつぶやいていた気がします。そう、おちゃらける余裕がありました。ここにきて、普段の常識では測れない、奇天烈な連携が生まれてきているように思います。

このあとどうなるでしょう。注目していきたいと思います。


関係ないですけど、アルゼンチン戦で善戦したラグビー日本代表の皆さん、良い試合をありがとうございました。

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