胡桃沢ふみ
爪を切る後ろ姿が愛しくて背中7回蹴ったらキレた 水槽のめだかに明日を占ってもらう私の泡沫の日々 助けての「たすけ」まで書いて力尽く窓打つ雨に耳を澄まして 舌先にキウイの味の歯磨き粉割れた鏡と拗ねた横顔 卵から生まれた熊の腕力で悪い夢引き裂けど真夜中 サイダーの蓋を捻ったときの音誰が一番強いか競う 神様を160円入れて買う自販機に100円飲み込まれ 三ヶ月前の甘みの強い日々おかげで今朝も止まらない下痢 トイレの戸開けて薄群青の朝窓の格子の向こうで嘲笑(わら)う
取り敢えずもう一度。暫く離れるけれど、一ヶ月に一度も音沙汰なければ旅立ったと思ってくれ。またね。
向日葵の向かざる側にいる君の顔が思い出せず、夏が終わる。
ザラついた不治の砂が歩み出す前の四歩を私から奪い、前と後が分からなくなった私の目にあるやりとりを思い出させる。原因と結果が混ざり合った後悔。私から声を奪ったものはどこに行くでもなくずっと私の目に焼きついて、私の終わりを待っている。 私は中州に取り残されて、周りは増水し流れを増す川。何故か私は流されることなく一滴たりとも濡れることなくそこに居る。対岸からの声は私に届かず、私は助けを求めない。多くの目線がこちらに向けばそれで良い。ずっとそう思ってきた。あの娘はもういない。
まあ、私はどこの空であろうと現れますがね。
一月音沙汰無かったら旅立ったと思ってくれ。前にもそんなことを言った気がするけれど、正直よく分からん。まあ、そう思ってくれ。無名のまま有名になりたかった。名が欲しかった。あの娘ともう少し話をしたかった。空の青さにも終わりがある。次に見える空は同じじゃないんだよ。
最後の夏
私にできない事をする人を見る目が痛くなった。
割に合わない
一度書いて投稿した日記を消した。 ここ一月くらい殆ど声が出ない。口から音を発する機会が殆ど無いからではないかと思う。 相変わらず日曜日は殺意の土壌。治療や延命は着実に私の中に妬みや恨みを育んでいる。それだけの為にやっている気がする。聖書もコーランも華厳経も卵とハムを乗せてトースターに放り込め。希望を抱いて生きている人々の邪魔にならぬようにいきたいけれどもうそんなのもどうでも良くなってきている。 コミケ。セアカゴケグモとかヤドクガエルをあの娘の
違う形にならない
虹はとても暴力的で心が掻き乱される。
ここにも書けない内容の事ばかりが身の内に溜まっていくけれど、ここに書けない内容の事ばかりなので生きていく場所がない。全身が痛い。
の を す
誰かに嫌われた程度で人生が変わらないという大嘘。
何が楽しい人生なのだろうと考えた時に何も残らない人生があり、その周りにも楽しそうな人間がいる。嫌われた記憶のみが私の中にあって、これが最後になるのかもしれない。楽しさを取り戻したかった。