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英文解釈 基礎知識まとめ4(修飾語(M))

<修飾語(M)>

今回は、修飾語(M)についてまとめていきます。
前回の「基礎知識まとめ3」で、基本的な文型(動詞型)の語順や特徴について簡単に見ていきましたが、そこではS・V・O・Cという主要な文の要素だけを使って構造を示しました。

しかし実際には、それらに加えて多彩な修飾語(M)が文の中に登場します。主要な文要素であるS・V・O・Cよりも、修飾語(M)の占める割合の方が多い文もよくあるので、この修飾語(M)を正確に捉えないと正しく英文構造を把握することができません

修飾語(M)になるのはどんな形で、文中での機能は何なのかを正しく理解して身につけましょう。


修飾語とは


そもそも「修飾語」とは、「他の語句などを詳しく説明するもの」という理解でまずは大丈夫です。修飾していることを「~にかかる」と表現することもあります。

例えば、「柴犬のフウタは、毎朝赤いボールで元気に遊ぶ。」という文では

柴犬の)は「フウタ」を修飾:どんな犬種かを説明している

赤い)は「ボール」を修飾:どんな色かを説明している

毎朝)は「遊ぶ」を修飾:いつ遊ぶかを説明している

元気に)は「遊ぶ」を修飾:どんな風に遊ぶかを説明している

ボールで)は「遊ぶ」を修飾:何を使って遊ぶかを説明している

と、5つの修飾語が文中に置かれ、「フウタは遊ぶ。」という基本的な文を様々な面から説明し、より詳しく描写していると言えます。

英語でも同様に、S・V・O・Cの基本要素で作られる5文型が「骨格」で、それをさらに詳しく説明するために修飾語(M)が「アクセサリー」的に追加されるというイメージです。(ただし、「アクセサリー」に例えたのはあくまで文構造の理解のためで、基本要素と比べて修飾語が重要でないという意味ではないので注意してください。)


上記のように、まずは日本語で「どこが修飾語」で「どこを修飾」しているかを考えられないと、英文でも修飾語(M)を理解することができないので、不安な方は日本語での練習から始めてみてください。(小中の国語の教科書の国文法の項を参照できればベストですが、なければ国文法を扱った書籍やサイトなどで調べてみるのもよいと思います)


修飾語(M)になるもの


では、具体的に英文中で修飾語(M)になる主要なものをまとめていきます。以下のものは覚えてしまいましょう。


形容詞…(M)となって、前後の名詞を修飾する

副詞…(M)となって、動詞/形容詞/別の副詞/文全体を修飾する

前置詞+名詞…ひとかたまりで(M)となって、名詞/動詞/形容詞/副詞/文全体を修飾する(①形容詞か②副詞どちらかと同じ働き)

従属接続詞+S'V'~…ひとまたまりで(M)となって、動詞/形容詞/別の副詞/文全体を修飾する(②副詞と同じ働き)


例えば、When I was a kid, my mother often read interesting books to me in bed.
(子供のころ、母はよくベッドで私に面白い本を読んでくれた)では、

"When I was a kid"がmy mother~以下の文全体を修飾:④従属接続詞+S'V'~

"often"
が動詞readを修飾:②副詞

"interesting"
が名詞booksを修飾:①形容詞

"to me"
が動詞readを修飾:③ 前置詞+名詞

"in bed"
が動詞readを修飾:③ 前置詞+名詞

という修飾関係となり、5つの修飾語(句)が「My mother read books.」という第3文型(SVO)を修飾しています。

※ "When I was a kid"については、文全体ではなく動詞readを修飾していると考えることもできます。この「文全体を修飾しているか動詞を修飾しているか」についてはあまり気にし過ぎず、ひとまずどちらでもよい場合が多いくらいに思っておいてください。

※ 修飾語(M)がどこを修飾するかは、(M)の位置によるルールはあまりなく、その都度考えていくしかありませんが、

(ⅰ) 直前に名詞があればそれを修飾していると考えてみる→おかしければ修正する

(ⅱ) SVの前(特に文頭)の(M)は文全体を修飾(または動詞を修飾)していると考えてみる→おかしければ修正する

の2つは意識しておくと分かりやすいと思います。

このように、修飾語(M)を正しく見抜いて、さらにはそれぞれがどこを修飾しているのかをじっくり考えることで、文構造を見る力(=精読する力)を養っていきましょう。


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