地獄の遺伝子 漫才台本集~序文~

「君ハ『地獄の遺伝子』ヲ知ッテイルカ?」

2019年7月7日、漫才コンビ・地獄の遺伝子が解散を発表した。
彼らは関西演芸協会の会員として、普段は大阪・道頓堀にある
劇場・ZAZAで開催される昼寄席で漫才を披露するほか、
歌謡ショーの司会や、日本全国へ自ら赴き『地獄の遺伝子
SUPER JAPAN TOUR』(THE YELLOW MONKEYの
再結成から初となる全国ツアーのタイトルより引用)と称する
漫才ツアーを行ってきた。
ボケのDNA池上は、千日前の味園ビル2Fにある
ライブシアターなんば白鯨でブッキングマネージャーをこなし、
ツッコミのヘル東内は同ビル内のなんば紅鶴・群青海月で
スタッフ業務を担当。

彼らの活動は着実にファンをつかみ、ホームである大阪を中心に
全国各地にその名は草の根レベルで広まりつつあったが、
様々な事情が重なり彼らは解散に至った。

筆者は約数年の間、毎月行われる単独ライブ『地獄の遺伝子』を
はじめとする映像の作成、および漫才台本の作成を行ってきた。
今回は2020年3月31日までZAZA pocket’sで毎月
開催されていた『新ネタお笑いライブ』にて筆者が地獄の遺伝子に
提供した漫才台本を公開する。

お笑い芸人が自らの職を辞める瞬間、貴方はどう声をかけるだろうか。
ファンならば素直に「辞めないで」という事は出来る。
しかし、その年月や芸歴を放棄して社会人になるという決断の重さを
多少なりとも感じている者には、その言葉を口にすることは難しい。

解散から9ヶ月が経ち、改めて筆者から言えるのは
「解散せんでも良かったんちゃう?」
その一言である。

讃岐邦好

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