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つぎはコレ読みたい! 2024/04

桜が散ったと思ったらいきなりの夏ですね。エアコンの試運転もそこそこに、まずは扇風機を出しましたよ。

ところで先月分から?、Amazonのリンクがおかしなことになってるみたいで本の表紙が表示されないのがなんとももどかしいですが、気になる本があったらぜひリンク先に行ってみてくださいね。

コージーとしては恐ろしげ(?)なカバーのこちらから。

『Molten Death』 by Leslie Karst
シリーズ:Orchid Isle Mystery #1
カテゴリ:コージーミステリ
 
 ケータリング業を引退したヴァレリー・コービンは妻のクリステンとともにハワイ島での休暇を楽しんでいた。仕事に邁進してきた日々へのご褒美でもあるが、つい最近、弟を亡くしたばかりで気分転換もしたかった。
 ある朝、いままさに流れ出ている溶岩流を見物に出かけたふたりは自然の驚異に圧倒されるが、そんななかでヴァレリーは視界のすみにブーツを見つける。どうしてこんなところに、と思いつつ近づいていくと、なんとブーツにはまだ足が入っている……というか、その足はいまにも灼熱の溶岩に呑み込まれようとしているではないか!
 殺人事件にちがいないと信じたヴァレリーだが、目撃者は自分ひとり、被害者はすでに溶岩に埋もれているとあっては警察にも届けようがない。ここはひと肌脱ぐしかない?

 引退したとはいえ元ケータラーなら美味しいものには目がないのが当然、ハワイアングルメも存分に楽しめそう。ただしハワイへは休暇で来た設定なので、次作以降は本土が舞台の可能性も。いずれにしてもコージーのお約束、レシピも楽しみのひとつですね。レズビアンカップルが主人公なのもよい。

 そしてなんとまだ続いてたんだ……と思わず目を見張ったのがリタ・メイ・ブラウン〈トラ猫ミセス・マーフィ〉シリーズ32巻『Feline Fatale』。邦訳は何巻まで出たんだっけ? 早川のはKindleにもなってますが、なぜかシリーズが切れてますね。シリーズでまとまってるのは3巻までですが、入手可能なのは9冊あるようです。

 主人公が故郷に戻って過去の事件を掘り起こす、というのはシリーズの始まりにもってこいなんですね。

『Daughter of Mine』 by Megan Miranda
シリーズ:non
カテゴリ:心理スリラー
 
 思いがけず子供のころ住んでいた家を相続することになって、10年近く前に捨てたつもりの故郷ミラー・レイクへ帰ってきたヘイゼル。その地域はちょうどひどい干ばつに襲われていて、湖の水位もぐっと下がってきていた。その湖底から姿を現したのは……
 長年隠されてきた秘密が明らかになり、ついにヘイゼルの母が失踪した事情にも説明がつくのか。

 
 本の紹介文には「地元警官の娘」としか書かれていないけれど、ヘイゼル自身もなんらかの捜査官経験者なのかな? 『ミッシング・ガール』(二見文庫)が邦訳で出てますが、評判はどうだったかしら? 他の作品も本国では高い評価を得ているようだし、日本でももっと紹介されてほしい作家さん。
 
今月はアンソニー・ホロヴィッツに〈ホーソーン〉シリーズ新刊『Close to Death』、そしてサラ・パレツキー〈V.I.ウォーショースキー〉シリーズ『Pay Dirt』も発売です。ウォーショースキー作品はここまでの21作すべて翻訳されてるんですね! 16巻まではKindle Unlimitedに入っているので、「知らなかった!」という方もこの機会にいかがでしょう?

ホーソーン&ホロヴィッツシリーズKindle版のまとめページはこちら↓

V・I・ウォーショースキー (全23巻) Kindle版のまとめページはこちら↓

あの大ヒット作の二番煎じ……にはならないはず。

『Extinction』 by Douglas Preston
シリーズ:non
カテゴリ:SFミステリ
 
 ロッキー山脈のふもと、コロラド州の広大な谷間に作られた〈エレバス・リゾート〉には、マンモスやアイリッシュエルク、オオナマケモノなど、いまは絶滅した動物たちが観光客の目を楽しませている。彼らは遺伝子操作によってよみがえらされたのだ。
 そのエレバスの辺境で、とある億万長者の息子夫婦が殺された。環境テロリストの犯行と思われ、コロラド州捜査局(CBI)の捜査官フランシス・キャッシュは郡保安官ジェイムズ・コルコードとともに捜査を開始する。
 だがエレバスに住まう古代の賢い生き物がもくろむのは甦生ではなく、絶滅だった(人類の?)。

 
 すでに絶滅した生き物をその遺伝子から復活させる(クローンを作る)というと思い出すのは『ジュラシックパーク』ですよね。いかにも映画向きなアクションとスリルが大衆受けしたわけですが、こちらはどうやら肉弾戦というよりは知能戦? 絵面は地味かもしれないけど、緊迫感は負けてなさそう。
 ダグラス・プレストン作品の邦訳には『殺人者の陳列棚』(二見文庫)がありますが、あいにくKindle版がなく、文庫も在庫がなさそう……。

 
たまたまですが、二見文庫さんから邦訳作品のある作家さんお二人を紹介する回となりました。「あの作家は売れなかった……」があるのはしかたないですが、時間がたてば作家さんも成長する(はず)だろうし、作風が変わったりもあるだろうから、面白そうな新刊が出れば邦訳出版もどんどん検討してくれるとうれしいですね。









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